わかりきった結果 (1/4)
あぁ、ウザったいのぅ。
確か、青学の月城だったかのぅ?ベタベタベタベタ、無駄に体に触れてくるわ…まともに仕事はしないわ。
こやつ、なにしに来とるんじゃ。
さすがの幸村もドリンクとタオルを用意しない事は、注意しとったが…
すぐに泣きそうな顔をするせいか、強く言えない様じゃし。あの赤也とブンちゃんも強く言えずにいるしの。
まぁ、俺は無視しとるが。
あの手の女は嫌いじゃき。
で、今は柳生と練習しとるんじゃが…いちいち話し掛けて来て練習に集中出来ずにおる。
「すいませんっ!」
「ん?なんじゃ」
「おや、日吉くんじゃないですか」
「なんじゃ、そんな急いで」
「璃亜さんが跡部部長と試合し始めたんですよ…だから早く来てください!」
「なんじゃと?」
全力で走って来たのか息を切らせた日吉の口から出た言葉に耳を疑った。
跡部と試合じゃと?
その言葉に幸村や真田達までもがこちらに向かってくる。それに対して日吉は、理由は行きながら話すんで急いでくださいと言った。
つまりは、悠長に話してる場合じゃないと。
「わかった、行こう」
「ちょ、ちょっとぉ…みんなどこに行くの?私もみんなと一緒に…」
「好きにしたらいいんじゃないッスか」
「アハッ、じゃあ赤也に付いていくね!」
「ほれ、はよー行くぜよ」
そしてみんなで日吉の話を聞きながら、急いでコートへ向かった。
つまりは、璃亜が跡部を挑発したみたいじゃな。まぁ、理由は安易に予想出来るがのぅ。
全く無茶をするぜよ。
そしてコートに着くとそこには、汗だくでラケットを握る璃亜の姿があった。
「芥川さん!試合は?」
「…まだ0ー1だけど、璃亜ちゃんの様子が変なんだよ」
「どういう事じゃ?」
「いつもより動きが悪いって言うか…なんて言うか…わからないんだけど」
「それは、楠木くんの体調が悪いからでしょう」
「やったー気付いてないんどー?あぬひゃー昨日倒れてたんやさー」
「…それはどういう事だい?」
いつの間に来たのかは、知らんが比嘉の奴等がいた。それは、まだいいが…体調が悪いってどういう事じゃ。
しかし、木手はそのままの意味ですよ。と言うとそれ以上は口止めされているんでねと呆れた様な顔をしてコートを見つめた。
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