サラサラヘアーズ (1/4)
うっーん!
あぁ…眠い。
なんだかんだで、昨日はあたしの部屋にて夕飯を食べた女子+立海メンバーでトランプ大会をやったせいで寝るの遅かったのだ。
だが立海のメンバーは、早朝から練習をしている。そしてその立海のマネージャーであるあたしもゆっくりと寝てる訳にもいかず、早朝からドリンクとタオルを運んだ訳だ。
そして早朝練習を終えて朝食を摂ってから、今日担当の不動峰のコートへ向かった。
「おはよう。確か、楠木と言ったか?杏から話は、聞いている。今日は、よろしく頼む」
「え、あっ…こちらこそよろしくー」
「とりあえず、自己紹介だな。俺が部長の橘桔平だ。聞いているとは思うが、杏の兄だ」
「楠木璃亜ッス」
「あぁ、杏から聞いている。とても優しくていい人だと」
「いやいやいや」
うん、残念ながらそれは誤解である。あたしは、優しくもなければいい人でもない。
むしろ、結構酷いと思う。
どうでもいい人には、とことん適当だし。好き嫌いがはっきりしてる上に、素直に物を言うので結構酷いと思う。
確かに、杏ちゃん達はいい子だし雑には扱ってないが…正直そこまで優しくした覚えはないのだよ。
「とりあえず、お前等も自己紹介だ」
「あーあ…正直、仲良くする気ないんだけどなぁ…。まぁ…橘さんが言うなら仕方ないけど…伊武深司…」
「おい、深司!これからサポートしてもらうんだからそんな事言うなよ。あ、俺は神尾アキラだぜ」
「石田鉄です」
「桜井雅也です」
「内村京介です」
「森辰徳です」
「クセがある奴ではあるが根はいい奴等なんだ。よろしく頼む」
ふむふむ…なるほど。
確かにクセが強そうだ。
で、杏ちゃんが言ってた気難しい子って言うのはあのサラサラヘアーの子か。
あれだ、わかちゃんややっすーとは違った感じの生意気って感じかな。まぁ、ボソボソとなんか言ってるけど橘くんの言うことは聞くみたいだし…大丈夫だろ。
「それで、これが今日のメニューなんだが」
「あ、ありがとう。へぇ、これ橘くんが考えたの?」
「あぁ、俺達にはコーチや顧問がいないからな。全て俺がやっている」
「なんだよ…コーチや顧問がいなくちゃダメとでも言うわけ?嫌になるよなぁ…苦労してない奴はさぁ…ムカつくよなぁ…」
「はい?そんな事言ってないからね。ただ、凄いって思っただけ」
とりあえず、メニューを見る限り問題は無さそうなので、ドリンクとタオルを準備すると橘くんに言ってからコートを後にした。
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