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ふえ〜よく寝た。
ゆっくりと体を起こして伸びをする。
「あ、やっと起きたのかよい」
「あれ、丸井だけ?」
「ジャッカルは次の授業の事で柳生に呼ばれて〜、仁王と赤也は真田に呼び出し〜」
「ふーん。で、なんで丸井がいるわけ」
「んなのお前が気持ち良さそうに寝てたからだろい」
「いや、別に放っておけばよかったじゃん」
勝手に寝たのはあたしな訳だし?それに待っててもらう理由もないしね。
と言うより、今何時だ?
いつもの様にプゥーとフーセンガムを膨らませている丸井から視線を外し、時計に目をやる。
うわっ…マジか。
「まさかの2時間連続サボりかよ…」
「いや、今更じゃね?璃亜と仁王よくサボってんじゃん」
「いやいや、音楽と家庭科は基本的にサボんないし」
「そーいや今の時間は家庭科だったっけ?でも家庭科とか調理実習以外つまんねぇじゃん」
「そんな事ないし。つーか、あんたの場合はお菓子食べたいだけっしょ」
そして丸井は、あたしの言葉にまぁなぁ〜と適当に返事をしながら珍しく携帯をいじりだす。
あれか、なんだかんだで暇なのか。なら、あたしを放ってどっか行けばよかったのに。
て言うか、丸井はそんなによく授業をサボらないし。だから、少なからず悪いことをしたかなーなんて思った。
「なぁ、璃亜〜」
「あ〜なに?」
「お前、今日暇?」
「は?普通に部活あるじゃん」
「だから部活の後だよ後!」
「…別に予定はないけど。なに、またゲーセン行くとか言い出す訳?」
よく部活後に色々と誘われるが、ホントに元気だよなぁ。あたし、マネージャーの仕事しかしてなくてもすげぇ疲れんのに。
まぁ、別に遊ぶのが嫌なわけじゃないけどね。
と言うか、遊ぶのを断ったところで仁王とマンション一緒なせいであんまり意味ないしなぁ。
「今日、俺ん家来てくんね?」
「…はい?」
「今日、親がいつもより帰り遅くなるらしくてよ。いつもはジャッカルが弟たちの面倒見に来てくれんだけど、今日用事あるんだと」
「で、なんであたし?」
「いや、なんつーか…璃亜料理上手いじゃんか」
「まぁ、下手ではないな」
「いや、まぁ…無理ならいいんだけどよい…」
つまり?夕飯を作りに来てくれって事なのか?
てか、いつもの勢いどこ行った。なんでそんなあたしの顔色伺ってんだよ。
あれか、それ程までに困ってんのか。てか、いつもジャッカルくんが行ってあげてたんだ。マジでジャッカルくんジャッカルくんだわ。
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