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ふぅ〜っ…お腹がいっぱいで眠くなる午後は、やっぱりサボるに限るよね。
ちなみに今日は、風が強いし寒いから保健室でサボってるんだけど、ラッキーな事に先生はいないし他の生徒もいないしで天国ですよ、はい。
ちなみに邪魔されたくないので保健室前の札は、先生不在中に付き職員室へにしといた。
つまり鍵が掛かってる様に仕向けておいたのだ。だから、例え具合が悪い生徒が来ても職員室に向かい、保険医がいないとなり早退になる訳だ!
まさにあたしの天国!
そしてベッドに潜り込み、ウトウトとしてきた時だった。ガラリとドアが開く音に重たい瞼を上げる。
先生が帰ってきたのか?と思いつつも眠気には勝てず起き上がらずに耳を済ましていると、男女の声が聞こえる。
「…ちょっとだけ、ね?」
「そうじゃのぅ」
「…私うまいよ?」
おーい…なにこの会話。
あれ?なんかあたし居たらヤバい感じじゃない?今からナニをしでかすんですかね!ここ保健室だよ!なに考えてるんですかね!
なにやら聞きたくない軽いリップ音がしたかと思うと女の艶っぽい声が耳に入り、ゆっくりと音を立てないように布団を被った。
…あー最悪だ。
そんな事を思いながらも寝てしまおうと必死に目を瞑り眠る体勢に入ったがガタンッと大きな音がしてパッと目を開く。
「やっぱり気分が乗らん。今日は、諦めてくれんか」
「…そ、そんな」
「また今度相手してやるぜよ」
「う、うん…わかった。じゃあまたね。"仁王"くん…」
……どうやら、男がヤル気にならなかったらしい。断られた女は、悲しそうな声でそう言うとガラリとドアが開く音がしたので保健室から出ていったらしい。
て言うか…あれ?
仁王ってどっかで聞いたことがある様な…あれ?それにあのよくわからない方言。
「盗み聞きとは、いい趣味しとるのぅ」
「…………」
「狸寝入りは、やめるぜよ」
シャッとカーテンを開ける音がしてどうやらあたしの存在に気付いているらしい。
と言うか、あたし悪くないよね?先にいたのあたしなんだし。勝手に盛り上がってたのあんた達だよね。
そんな事を思いながら布団を被ったまま無視を続けていると勢い良く布団を剥がされた。
そしてゆっくりと顔を上げれば銀髪と目が合った。
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