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キョロキョロと落ち着かない様子のがっくんに声を掛けながら、オムライスとスープを作り持っていくとがっくんが目を見開く。
いや、ビックリする要素はないと思うんだけど。
とりあえず、がっくんの前にオムライスとスープを置いてあたしも座った。
「はい、いただきまーす」
「お、おう。いただきます」
「デミグラスじゃないからなんかパッとしない味になってしまったな…」
「普通にうめぇし!てか、なに?璃亜って料理出来たのかよ。すげぇ…美味い」
「なにそのあたしが料理出来ないと思ってました!みたいな顔は」
いや、まぁ…わからなくもないけどさ。でも一人暮らししてて料理出来ないとかヤバいでしょ。
しかし、がっくんが美味しいって言ってくれて安心した。ほら、なんか凄い美味しい物ばっかり食べてるイメージあったし。
そしてご飯を食べ終わり薬を飲んでいるとがっくんが片付けるとキッチンに食器を運び出して、慌てて後を追い掛ける。
「片付けはあたしがするから、がっくんはのんびり待っててよ。そしたら出掛けよう」
「いや、お前こそ座ってろよ。美味いもん食わせてもらったしよ」
「それは、素直に嬉しいけどさ。一応がっくんは客だからね?ほれ、貸しなさい」
「むっ、このくらいさせろよ」
「譲らないなぁ。じゃあ一緒にやるか。それなら早く出掛けられるし」
「あーもうそれでいいよ」
やだ、がっくんが優しくてときめいてます。じゃあ皿洗うから拭いてくれと腕捲りをして皿洗いをしだすがっくんに違和感を感じながら皿を拭いた。
なんか、すげぇ似合わない。
むしろ、がっくんの私服が凄い可愛過ぎてですね。ちょいゴス入ってる?パンク系?いや、まぁ…クソ似合ってるんだけどね。
つまりは、普通に家事が似合わない格好なんですよ。
「そう言えばさ、がっくんの私服初めて見たわ」
「それは、俺もだっつーの。なんつーか…侑士が喜びそうな格好だよな」
「まぁ、ニーハイだしね。スカートじゃないだけいいでしょ」
「つか、寒くないのか?」
「んー大丈夫だよ。なんかあんまり気にし過ぎるのも良くないみたいだからさ。好きな格好してる」
ちなみにあたしの今の格好は、厚めのチュニックにショートパンツ、そしてニーハイだ。
むしろ、あたしの私服は大体がショートパンツかスカートだったりする。
はい、そこ!意外とか言わない!
あ、ちなみにニーハイはデフォです。基本的にニーハイですね。たまに気分でタイツになったりするけど。
そんな会話をしながら後片付けを済ませて、すぐにがっくんと部屋を出た。
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