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軽い診察と手当てをしてもらって会議室みたいな部屋に帰ってくると何故か凄い勢いで丸井と切原くんがあたしのところに来て思わず後退る。
しかしそんなのお構い無しと言った様子で近付いて来たと思ったら体が浮いた。
いや、正確に言うと高い高いの要領で持ち上げられたと言った方がいい。地味に脇が痛い。
「うわっ!マジかよい?お前、痩せ過ぎじゃね?マジで体重ねぇじゃん!」
「丸井先輩、次俺ッスよ!」
「ほれ、軽すぎてビビるぜ」
「ちょ、璃亜先輩ヤバッ!なのに巨乳ってどういう事ッスか!」
「お、お前等がどういう事じゃ!」
「いたっ!ちょ、暴れると危ないッスよ!」
あたしが暴れたせいで切原くんがあたしの体を下ろそうとしたが…バランスを崩した。
そして…あ、ヤバいこのパターンはっ…と思った時には既にあたしの胸には切原くんの頭があった。
しかしすぐにそれは消えた。
と言うか、あたしの体がまた浮いたからだ。バッと振り向くとまさかの……
「なっ…忍足っ!?」
「ほんまに嬢ちゃんは、軽いわ。って、事でそのニーハイについて小一時間くらい俺と話そか」
「ギャー!お前も変態かよ!がっくん助けて!お前の相方だろ!」
「これ、うちのマネージャーにセクハラするんじゃなか」
「いや、お前も似た様なこと朝言ってたじゃねぇかよ!てか、下ろせし!」
もうやだ、この変態共。
結局、幸村くんがあんまり騒いでると…ね?とニコリと笑ってその場は収まりました。
そして今は、何故かジローちゃんとわかちゃんの隣に座ってます。ジローちゃんマジ天使。わかちゃん相変わらず美形キノコ。
て言うか、なんであんな事になった訳?意味がわからないんだけど…マジで。
「璃亜ちゃん可愛いし、スタイルE〜!」
「え、なんの話?」
「この資料に璃亜さんの身長とか体重が書いてあるんですよ。それを見てみんなが騒ぎ出したんですよ」
「ちょ、マジで!?先生酷い!あたし一応女の子だよ!隠しておいてよ!」
幸村くんと早苗と話す先生が、ごめんね、忘れてたよ…とすまなそうに謝まるせいでこれ以上責められる気になれない。
てか、そのくらいで何を騒いどるんじゃ!確かに、太ってはないけどさ。
「普通に身長165cmで体重40kgってヤバいですよ。ご飯食べてるんですか?」
「言うなよ!」
「別にみんな見て知ってるんですから問題ないじゃないですか」
「いや、そういう事じゃねぇし!」
何故か冷静に資料を読み出すわかちゃんに頭を抱える。いや、もう…体重とかどうでもいいや。
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