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そしてそのタイミングで仁王達が到着。しかし幸村くんが口元に人差し指を当ててニッコリと笑うとみんなピタリと動きを止めて口を閉じた。

幸村くん…怖いです。



「早苗だったな?お前は俺の隣に座れ、わかったな」

「え、ちょ…」

「それは困る。早苗は、俺の隣にいると決まっているんでな」

「あーん?お前には、関係ないだろうが」

「関係大有りだ。早苗は、俺の彼女になるんだからな。勝手に口説いてもらっては困る」



キター!言ったー!!
柳くんよく言った!
いや、でもそこは早苗は、俺の彼女だからでよくね?

そんな事を考えてると仁王達がニヤニヤしている事に気付いてそっちを見ると危うく吹き出すところだった。

仁王やめろ…跡部くんの真似しながらガーンってやるな!そんな吹きそうになりながらも早苗を見るとポカンとしていた。



「へぇ?随所と自信があるみてぇじゃねぇの」

「早苗の事は、俺がよく知っているかな。当たり前だ」

「…え、や、柳くん?」

「あーん?ならはっきり言ってやったらどうなんだよ?」

「そうだな。早苗、ずっと言おう言おうと思っていた事なんだが…」

「…堅っ苦しいなぁ」
「こら、幸村くんシッ!」



まぁ、柳くんの性格だから仕方ない。もうハッキリ言いなよと呟く幸村くんを止めながら柳くんの次の言葉を今か今かと早苗以外の全員が期待に胸を膨らませる。

しかし、跡部くんはさっさとしろよ…という顔をして時計を見ている。

跡部くんカッコイイ!
キューピッド跡部くんカッコイイ!だけど最後まで見届けようよ!



「俺は、狡い男だからな…いつかお前から言ってきてくれると思っていたんだが…。早苗がよかったら俺と付き合ってくれないか」

「もちろん、よろしくお願いします」

「ふぅ…早苗、お前も本当は気付いていたんだろう?」

「ふふふっ…どうだろうね?でも柳くんが先に折れるとは思わなかったかな?」

「見え見えの演技だろうと好きな奴が目の前で口説かれていたら仕方あるまい」



え、やだ…このカップル怖い。
てか、お互いに気持ち知っててお互いに言わせようとしてたとかなにそれ、怖すぎ。

むしろ、跡部くんに謝ってあげて!なんか色々と可哀想だから!早苗が猫被ってたとかもろもろ!


そしてなんとも言えない雰囲気の中、早苗と柳くんは無事(?)に付き合うことになった。


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