病院より恋沙汰 (1/4)


ひえー…結局、全体ミーティング後レギュラー全員が部室に残っています。

まぁ、昼休みに全員が付いて行くって聞いてたけどね。知ってたけどね!もうなんなんだろうね。

そして暫く、跡部くんが来るまで時間を潰していた。そして幸村くんの携帯が鳴り、会話的に跡部くんだろうなーと思ったら本当にそうだったらしく、行くよと部室を出て行く。

それにみんなが続き、真田くんが最後に出ると鍵を閉めた。



「むっ、浮かない顔だな…そんな顔をしていては、治るものも治らんぞ」

「いや、もう…なんかみんながあたしの保護者みたいでね…。保護者は、真田くんだけでいいのに」

「いつから俺が楠木の保護者になったんだ」

「え、ずっと前から?」

「意味がわからんが…ほら、行くぞ。話の中心のお前がいなくてどうする」

「今行くよーお父さん」

「むっ、やめんか!そんな年ではない!」



そんな顔で何を言っているんだと思いながら、真田くんを笑い飛ばしそのまま追い越してジャッカルくんに飛び付く。

さすがは、ジャッカルくん。
驚いた声を出したものの普通にちょっとよろけただけだった。

そしてなにしてんだ…と言わんばかりの顔をしてあたしの頭に手を置く。



「ちょ、なんでジャッカルなんだよい!ほら、俺にも飛び付いて来いよ」

「え、やだ無理」

「璃亜先輩ひでぇ!しかもその顔やめてあげて下さいッス!丸井先輩が泣くッスよ!」

「ブンちゃん、こういう時はやったもん勝ちじゃよ」

「ギャー!なんだなんだっ!?」

「相変わらずお前さんは、かっるいのー」



何故か仁王に抱き付かれた上にそのまま持ち上げられた。そんでそのままボフッとあたしに顔を埋めた。

………ちょ、えっ

胸にある違和感と周りの反応にハッと我に返り、あたしの胸に顔を埋めてる仁王の頭を力の限り引っ叩いた。



「テ、テメェッ…!なにしとんじゃ!?は、離せーっ!!死ねぇ!!」

「こ、これ…暴力はいかんぜよ」

「仁王くん!なんて事をしているんですか!は、早く下ろして下さい!」

「ちょ、仁王先輩ずるいッス!次は俺に代わって下さいッス!」

「この感触は、赤也にはまだ早いぜよ。後、着痩せとだけ言っとくナリ」

「に、におっーー!!!」



なにかとんでもない暴露をされた様な気がするが仁王の上でバタバタと暴れていると後ろからまた持ち上げられたと思ったら真田くんがあたしを助けてくれたらしい。

やっぱり真田くんは、お父さんでした…本当にありがとうございました。

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