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なんだかんだでその後、璃亜はキッチンに来んかった。まぁ、来られても困るんじゃが。
そして今は、俺が作ったパスタをモグモグと食べている。半分寝てる様に見えるが…口は動いとるし、起きとるんじゃろうが。
「…んー、仁王が料理上手いとか腹立つな。ちょっとこのソースの作り方教えろください」
「このくらい普通じゃろ。とりあえず、後で教えるから早く食べんしゃい」
「…てか、なんで仁王までちゃっかり食べてんだし。なんなんだし、眠いし…」
「俺が作ったんじゃき、食べるのは当たり前じゃろ。これ、寝るなら薬飲みんしゃい」
「…あ〜寝ないし」
今にも寝そうな顔をしてモグモグと必死に口を動かす璃亜に思わずパスタを噴き出しそうになったがどうにか堪えた。
それにしても学校にいる間もなるべく連絡をしとったんじゃが、ずっと寝てたらしくほとんどメールも電話も出んかった。
なのにこれだけ眠いって事は、かなり体調が悪いんじゃろうな。実際、さっきよりはマシになったが顔色悪いしのう。
「…それであたしが休んで意味あったの?むしろ、どうするつもりなの」
「お前さんは、なんも気にせんでええ。大人しく家にいてくれればいいぜよ」
「……………」
「…なんじゃ、そんなに俺等は頼りないかのう」
「…べ、別にそう言うことじゃないし。ただどうするつもりなのか聞いただけじゃん…」
璃亜からしたらほとんど情報がない上に羽川に下手に連絡を出来ないから不安になるのは、わかるんじゃが…
今は、自分の心配をすべきじゃと思うんじゃが。
いや、璃亜は自分より他人を優先する奴じゃからのう。それにそれが羽川となれば余計ぜよ。
かと言って、璃亜に話す程の考えがないのが事実だったりする。幸村と参謀と話した結果、参謀に璃亜を脅していたメンバーをあぶり出して話をするつもりじゃ。
それがダメなら幸村が強行策に出ると言っとったが…それは、あんまり気が進まんからのう。
「そうじゃなぁ…ファンクラブの連中とちゃんと話をつけるつもりじゃよ」
「まともに話が通じる相手だと思ってんの」
「わかっちょるよ。そりゃあ、簡単にはいかんじゃろうが…ケジメじゃ」
「ふーん…」
「お前さんや羽川には、悪いと思っちょるよ。じゃから、俺等が話をつけるんじゃ」
璃亜は、それについてなにも言わなかった。片付けするとゆっくりと立ち上がると食器を持ってキッチンへ行ってしまう。
やっぱりまだそこまで信用されとらんのかのう。
そんな事を考えながら俺も璃亜に続きゆっくりと立ち上がり食器を持ってキッチンへ向かった。
(ほれ、手伝うぜよ)
(いや、片付けくらいする)
(無理したら具合悪くなるじゃろ)
(てか、マンション同じなの黙ってたし)
(その方が面白いじゃろ?)
(いや、面白さ皆無なんですが)
(まぁ、別に聞かれんかったしのう)
(そりゃあ興味ないし)
(お前さん気付いとらんかったし)
(そりゃあどうでもいいし)
(…お前さんホント酷いナリ)
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