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そして無事に部活が終わり、羽川は参謀に任せて俺は軽く買い物をしてマンションへ帰り、璃亜の部屋へ向かった。
そしてインターフォンを鳴らし、璃亜の返事が聞こえる前にドアを開けるとスウェットに身を包み顔色が最高に悪い璃亜とご対面。
「…あ、なんだ、仁王か」
「なんだとは、なんじゃ。なんと言うか…お前さん顔色最悪じゃな」
「あー…お陰さまで。いや、そんな事より早苗は本当に大丈夫なの?」
「少しは自分の心配をしたらどうなんじゃ…ほれ、飯作ってやるから座ってんしゃい」
「おい、勝手に入んなよ」
顔色は最高に悪いが思ったより元気そうで安心したぜよ。
ズカズカと部屋に入ると璃亜がなんかブツブツと文句を言いながら後を付いてくる。
じゃが、頭が痛いのか目が霞むのかフラフラしている璃亜に溜め息を吐きながら腕を掴んでリビングに向かった。
そしてリビングに着くなりソファにダイブする様に倒れ込む璃亜にとりあえず、飲み物だけテーブルに置いといてやる。
「じゃあキッチン借りるぜよ」
「…マジで?てか、早苗は?」
「そんな心配せんでも参謀がちゃんと送っとるよ。冷蔵庫開けるナリよ」
「んー…ならいいけど。あ、今行く〜てか、自分で出来るからいいし」
「お前さんは、いいから大人しく座ってんしゃい」
勝手に冷蔵庫を開けて買って来た物をしまっているとフラフラと璃亜がキッチンに入ってくる。
こやつは、本当に人の言うことを聞かん奴じゃな…。
うーん…と頭を抱えながら冷蔵庫の中を見ると壁に寄り掛かると動かなくなる。
だから大人しくしてろって言っとるんに…本当にバカじゃなこやつ。
「ほれ、何しとんじゃ…フラフラしとるんじゃからいい子にしてんしゃい」
「…別に大丈夫だって〜」
「そんなフラフラしてなに言っとるんじゃ。ほれ、ソファに座ってんしゃい…」
「え〜仁王に任せたらキッチンがエライ事になりそうだからやだ〜」
「失礼な奴じゃな。これでも一人暮らしなうじゃき、家事は任せんしゃい」
「えぇ…胡散臭いなう…」
訳のわからん会話をしつつも壁に寄り掛かる璃亜の腕を引いてリビングに連れていく。
なんか璃亜のキャラがウザいんじゃが…ついに頭までおかしくなったんじゃろうか。
とりあえず、璃亜をソファに座らせて大人しくしてる様に釘を刺してからキッチンに戻り、飯の準備をした。
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