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次の日、璃亜は俺の言い付け通り学校を休んだ。


一応、学校に向かう前に璃亜の顔を見に行ったがあからさまに元気がなく早苗は?と聞いてきたが大丈夫だからとだけ言って大人しくしてる様に釘を指して部屋を後にした。


本当なら誰かが璃亜といるべきなんじゃが…怪しまれるのは不味いからの。雨音達に頼みたいところじゃ、正直あやつらを巻き込むのも気が引けるからの。



「えー!璃亜休みかよぃ!」

「うん、なんか体調悪いんだって。でも大した事ないみたいだから心配しなくていいってよ」

「それにしても悪いね。いくら人手が足らないからと言って朝練の手伝いをさせてしまって」

「ん、大丈夫よ。でも昨日、柳くんから急に電話で言われてビックリしたけれど」

「うむ。楠木にも頼んだのだが体調が悪いなら仕方がないな」



さすが参謀と言うべきか。
朝練に羽川を引っ張ってくるとは、思わんかった。

じゃが、参謀が朝練を休んで羽川といる方が不自然じゃし。何より一度璃亜のマネージャーの手伝いとしていたわけじゃし、こっちの方が自然じゃ。

しかも放課後も手伝いを頼んでいる辺りも抜かりない。



「うぅー…楠木先輩大丈夫ッスかね?心配なんスけど…」

「まぁ…その気持ちはわかるが、羽川が言うんじゃから大丈夫じゃろ」

「お見舞いに行きてぇけど部活あるからなぁ。とりあえず、後で電話してみるぜい」

「大事無ければ良いですが。楠木さんは、すぐに無理をしますからね」

「うむ、全くだっ!」



今までサボったり早退をしたりとまともに学校にいない事は、多かったが…俺等と知り合ってから璃亜が学校を休んだのは今日が初めてじゃった。

それに病気とはいえ、いつも元気で騒がしい璃亜が休んだとなればみんなが心配するのも無理はないぜよ。

むしろ、病気なのか怪しいくらいあやつはいつも元気じゃったしのう。



「もーう、みんな心配し過ぎだって。それに今日は、私が様子見てくるから大丈夫だよ」

「え、なら俺も行くッスー!楠木先輩のお見舞いー!」

「なら俺だって行くっつーの!」

「それは璃亜に確認してからにしなよ。急に行っても璃亜が困るだろ」

「うむ。まぁ、楠木なら確実に来るなと言うと思うが」



然り気無く幸村と参謀が璃亜のお見舞い行かないように誘導してるのがわかった。

ちなみに放課後、参謀に頼んでどうにか羽川を説得させてお見舞いはマンションが同じ俺が行くからと諦めてもらった。

もちろん、マンションが同じだったのを初めて聞いた羽川は驚いていたがならお願いするね?と控え目に笑った。


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