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さすがにまだ委員会は、終わっていないだろうが…
それに委員会なら確か柳くんが一緒にいるからある程度、安心出来るはずなんだが…
最近は、早苗が柳くんに部活を優先させてあげてるって言ってたから…多分一人なんじゃないかな。
まぁ、それを知ってるからこそこんな事を言っているんだろうけど。
「今の私には、電話一つで羽川をどうにでも出来るのよ」
「ギャハハッ!あんたは、ここにいるし?羽川を助けられる人は、いないねぇ?」
「羽川は、あんたと違って学校来なくなっちゃうかもね?ざまぁみろだけど」
「あんたがダメなら羽川を潰すまでよ。それともあんたがかわる?」
あぁ、もうね…なんなんだろうね。この頭が狂った集団。
あたしがダメなら早苗?
いや、あたしとか関係なく早苗をターゲットにしてたっぽいじゃん。隙がなくてって言ってたじゃん。
で、隙がやっと出来たからあたしより早苗をって事か…。
「早苗の代わりになるって言ったらどうすんの」
「そうだねぇ。私達のいうことなんでも聞いてもらおうかなぁ?」
「ギャハハッ!ひでぇ!」
「ほら、どうする?電話しちゃうよ〜?でもあんたが代わりになるって言うなら撤退させるけど?」
撤退させるって…ホントに待機してんのか。この人数から逃げるのも難しい。しかも他にも仲間がいるかもしれない。
ここでこいつらの要求を飲まなかったら結局早苗に危害が及ぶ。
なら、答えは決まってる。
「いいよ。早苗に手出さないって言うならなんでもしてあげる」
「アハハッ!カッコいいねぇ?なら待機させてある奴等は、撤退させてあげるよ」
「ウチラ優しいから約束は、守ってあげるよ〜。だからあんたも約束は守ろうね?」
「なら小手調べに、ね?抵抗したら羽川がどうなっても知らないからねぇ」
正直、こんな奴等に従うのは死ぬほど嫌だ。だけど…早苗にあたしと同じようにあんな目に遭ってほしくない。
あんな嫌な思いするのは、あたしだけでいい。
それに早苗には、感謝してもしきれない程の恩がある。それを少しでも返せるなら…
あたしなんかで早苗を守れるなら安いもんだ。
「…………っ!」
「顔は、ダメだよ〜?」
「ギャハハッ!それ、マジ悪役のセリフじゃん!」
「まぁ、頑張って耐えてね?璃亜ちゃん」
そのまま髪を引っ張られて膝を付かさせられたあたしは覚悟を決めて目を瞑った。
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