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*****

う〜…どのくらい寝てたんだろう。ゆっくりと体を起こしながら頭を押さえる。

ちょっと頭痛いかも…。

ちょっと寒かったし当たり前かと痛む頭を押さえていると膝に掛かるブレザーに気が付く。


ん?誰の?


自分のは、さすがに自分で着ているのであたしのでない。つまりあたし以外に誰かがいるって事でゆっくりと周りを見渡せば、見渡す必要はなかったらしく見覚えのあるひじき頭が隣で寝てた。


これひじき頭のか?あの失礼極まりなかったあのひじき頭がこんな事をするのか?

手元には、ゲームが転がっている辺りを見るとゲームをしてる内に寝てしまったのだろう。

それにしても寒くないのか。
そんな事を思いつつ膝に掛けてあったブレザーをひじき頭に掛けてやる。


そして携帯で時間を確認すると、どうやらあたしは結構な時間寝てたらしい。このひじき頭がいつ来たのかは知らないが、もう昼休み前である。

つまり3・4限をサボった事になる訳だ。あれ?早苗から連絡来てない。ひどぅい…昨日みたいに起こしに来てくれてもいいじゃない!


そんな事を思いながらチャイムが鳴るまで携帯を弄っていた。ちなみにひじき頭は、一向に起きる気配ない。


そしてチャイムが鳴り、さすがにひじき頭を起こそうかと思ったら、チャイムのお陰かバッとひじき頭が急に顔を上げて肩を揺すろうと出していた腕を引っ込めた。



「お、おはよう」

「んっ…あ〜…?あんたっ!?」

「うわっ!?なんだよ、なんもしてないぞあたしは!」

「俺寝てた!?」

「お、おう。ぐっすり寝てた」

「マジかよ〜…」



起きるなりいきなりテンションが高過ぎて付いていけない。しかもなんかショック受けてるし。なにこのひじき頭、よくわからない。

とりあえず、ひじき頭は起きたからゆっくりと立ち上がる。さすがにお腹空いたし。



「あ、そう言えばブレザーありがと。あんたが掛けてくれたんでしょ?」

「え、うん」

「あんた案外優しいじゃん。ありがとね」

「…っちょ、ちょ、ちょ!ちょっと待って!」

「ん〜?まだなにかあんの?」



普通にブレザーを掛けてくれたのは、嬉しかったので素直にお礼を言ったわけだが、何故か呼び止められた。

ゆっくりと振り返ると急いでブレザーを着るとあたしに満面の笑みを浮かべていた。





(あんた名前は!?)
(え、あ〜璃亜。楠木璃亜)
(楠木先輩ッスね!)
(いきなりなんだね、ひじきくん)
(赤也ッスよ!切原赤也!)
(ひじきでいいじゃん)
(よくないッス!赤也ッス!)
(はいはい、切原くんね)
(ちょ、赤也ッスよ赤也!)

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