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璃亜の様子を見ていた限り、本当に体調は良くなったみたいじゃった。じゃが、そのせいか今日はやたらとテンションが高くて、それはそれで心配になるレベルだった訳じゃが。

璃亜の部屋に行って、話をすればやはりというか…案の定、無駄な事を考えてた様で不安そうな顔をしとった。

分かりやすいんだが、分かりにくいんだか…本当によくわからん奴じゃ。

じゃが、俺と話をして少し不安が薄れたのかヘラヘラと笑う璃亜に安心した。まぁ、璃亜の事じゃから、素直に自分から誰かを頼るのは難しそうじゃが。

それでも前よりは素直に人の話は聞くし、ちゃんと意見を受け入れる様になった。まぁ、それでも頑固なんは変わらんが。



「それより眠くないんか?」

「んー、眠くないって言ったら嘘になるけど…って感じ?」

「少し気分転換に散歩でも行くか? 今日は、星が綺麗ぜよ」

「早く寝ろって言われるかと思った」

「どうせ璃亜は、素直に寝ないじゃろ。それに1人になったらまた考え込みそうじゃからな」

「相変わらず、わたし信用ねぇな!」

「日頃の行いじゃ」



流石に何時間も散歩をする訳でもなか。それにいくら、俺に言われたからといって璃亜がすぐに考え込まずにポジティブでいられるかと言ったら、間違いなくNOじゃ。

だったら、少しでも気が紛れる様に散歩でもした方がいい。下手に部屋で1人でいるのがよくないんじゃ。

まぁ、だったら璃亜が寝るまでいてやってもいいんじゃが…余り甘やかすと良くないじゃろうしな。正直、俺としては全然構わんのじゃがな。

そして、散歩に行く気になった璃亜が上着を羽織ったのでそのまま部屋を出て、外へ向かった。

外に出ると、思った以上に寒くて散歩に誘った俺が既に戻りたい。まぁ、長居をしなければいい話なんじゃが。



「あのさ、今更だけど上着持って来たら? 見てるこっちが寒いんだけど」

「手間じゃし、待たせるのもアレじゃろ」

「いや、それで風邪引かれても困るし。別にロビーで待ってるし」

「ん、なら取りに行って来るナリ。1人で行くんじゃないぜよ!」

「どんだけ、わたしは信用ねぇんだよ!」



璃亜が無駄に心配するのも困る。それに、普通に俺も寒いから上着は欲しいナリ。風邪を引かなくても、璃亜が気にするからのぅ。誘ったんは、俺なんじゃからそこまで気にせんでもいいんじゃがな。

そしてロビーのベンチに座ると、さっさと行って来いと言わんばかりに手を振る璃亜に頷き足早に部屋へ戻った。

璃亜の事じゃから、なら散歩をやめるって言うかと思ったが、まさか上着を取りに行って来いと言われるとは思わなかったぜよ。

ただ散歩がしたいだけかも知れんが、それでも璃亜と一緒にいれると思ったら嬉しく思った。


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