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そして考え込むあたしを、不思議そうな顔で見ているブン太。

いや、まぁ…確かに顔色は悪くはないから大丈夫なのかな。



「あたしも行っていい?」

「は? 璃亜は、まだ寝てろって」

「邪魔はしないから」

「いや、そうじゃなくて。寝不足になるの不味いだろ」

「寝不足って程じゃないから大丈夫」

「しかも、外さみーぜ?」

「防寒は任せろ」



ていうか、寝不足って言うならどう考えてもブン太の方が寝不足だよね。

あたし、常日頃から結構寝てるし。そもそも、眠たいだけで睡眠時間は普通に足りてるからね。むしろ、あたしの場合は足り過ぎてるからね。


そして、なんだかんだでブン太と一緒にまだ薄暗いコートに来たんですが。



「で、璃亜は何すんの? ちゃっかりラケット持ってきてるけど」

「いや、一応持ってきただけで使うとは言ってない」

「ふーん? 準備運動終わったし、走って来るけど…そこで待ってんの?」

「一緒に行く!」

「ダメっつっても来んだろぃ?」

「ストーカーなら任せろ!」

「なんだかんだで、朝から元気だよな…お前」



基本的に目が覚めてればいつでも元気だよ、あたしは!!

そして一緒に準備運動はしてたので、そのままブン太と走りに行きました。あれ? なんか久し振りにまともに練習してる感じがするぞ。

そして一通り、ブン太に合わせて練習をしてたんですが…



「今日は、璃亜もラケット持ってきてるし、少し打つか?」

「お、マジで?」

「本当に軽くだからな」

「任せろ任せろ」

「普通に軽いラリーする感じな」

「オーケーオーケー」



わーい! やったー! 久し振りにボールを打てるぞ! しかも壁打ちとかじゃなくて、ラリーが出来るとか感謝感激雨霰だぜ!!

そして久し振りにブン太とラリーをしているんだが、やっぱりかなり打ち方が変わった気がする。

フォームはいつものブン太なんだけど、予備動作が読みにくくなった。どっちに打とうとしてる〜とかが、よくわからん。



「すっごい無駄が減ったね」

「だろぃ?」

「癖とか直した感じだよね」

「璃亜に言われた所は、徹底的にな」

「でも新しい癖みーっけちゃった!」

「なっ、どこだよぃ!?」

「ひーみーつー!」



フォームは今まで通り、打ち分けの予備動作も必要最低限。正直、試合なら面倒臭い相手ではある。

だけど、それはブン太があたしに指摘された癖を直しただけで、また新しい癖が出来ちゃってますね。

まぁ、こうやって軽くラリーしてるからわかる事で、試合中なら気付ける人は少ないだろうから、問題はないと思うけど。




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