227*不思議な違和感(1/4)
・・・うーん、ねむい。
鳴り響くアラームにモゾモゾと布団から手を伸ばすと、何故か携帯に触れる前にアラームが止んだ。
うぅ、まだ寝てたい。だがしかし、朝御飯をがっつり食べる為には起きないとならない訳で・・・
「おい、モゾモゾすんなよぃ」
「・・・・?」
「起きたんじゃないのかよぃ」
「っ、!? ブ、ブブブン太!?」
「・・・朝から元気だな」
「いや、えっ、なんでここに!? はっ! 昨日、一緒に寝たんだった!!!」
困った様に眉を下げながら笑うブン太は、寝起きで激しく混乱状態のあたしの頭を軽く撫でると起き上がった。
ていうか、早く部屋に戻りたまえ! あたしの部屋で寝た事がバレたら、色々と面倒な事になるって言っただろうに!
そんな事を思いながら、携帯の画面を確認すると・・・
「え、はやっ!!」
「起こしてわりぃな。さっき鳴ったの俺のアラーム。朝練行ってくるわ」
「・・・へっ?」
「あ・さ・れ・ん」
「こんな早くから!?」
「最近はな。だから、璃亜はまだ寝てろぃ」
ぽんぽんとあたしの頭を再度撫でると、軽く伸びをして寝癖を直して立ち上がるブン太。
え、いや・・・朝練ってのはわかるけどさ。さすがにちょっと早過ぎない? まだ普通に外暗いよ? え、どんだけストイックになっちゃったの。
そもそも、立海での朝練もあるんじゃないの? いや、あれは自由参加か。
「もしかして、ひとりで?」
「んー、まぁ」
「まじで?」
「まじで」
「秘密の特訓かなにかですか」
「いや、ただの基礎練だけど」
しかも、まさかの基礎練とな!? いや、確かに基礎は大切ですけどね? それにしても、こんな早朝からやる? え、いや…別に練習するなって言ってる訳じゃないんだけどさ。
それに、ブン太はかなりの頻度で立海の朝練も出てるはずだし。確か、ジャッカルくんと一緒に参加してるはず。
それに加えて、合宿中の練習をしてる訳でしょ。
「え、体調崩してない?」
「は?」
「いや、1日の半分以上練習してない?」
「ん〜そうなんじゃね? つーか、前にここに来た時も似たようなもんだったし」
「とんでもない合宿だとは思ってたけど、本当にとんでもないな」
「ま、学校行ってるよりは楽しいからいいんじゃね? テニス出来るし」
そしてこのテニス馬鹿である。いや、まぁ…確かに学校に行くよりかは、色んな意味で楽しいけどね?
さすがに休みが少なすぎませんかね?
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