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とりあえず、ブン太が言いたい事は大体わかったよ、たぶんね。
「あーもう、わかったわかった」
「わかってねぇだろぃ!」
「気を付けるよ。なるべく、立海のみんなと一緒にいる様にするよ…たぶん」
「多分かよぃ!」
「だって嘘付くのやだし。そもそも、ずっと一緒なんて無理だろうに」
「そ、それに別に立海でって訳じゃねぇし。俺が一緒にいたいだけだっつーか…」
んん? ふーん?
つまりは、別に立海のみんなと一緒って事じゃなくて、俺と一緒にいろやコラァ!って事で良いのか?
いや、まぁ…あたしからしたら立海のみんなと一緒にいるのとブン太だけと一緒にいる事の違いがイマイチわからんけど。
まぁ、アレか。全員揃わなくてもいいから一緒にいろよコラァ!って事だよな。
「そもそも、ブン太達が誘わないのも問題じゃない? フラフラって言うけど、他校の人に誘われたら断る理由ないもん」
「そ、そりゃあそうだけど」
「まぁ、既に誘われてたら無理だけど」
「つーか、璃亜は他の学校の奴等といる方が楽しいっつーか…一緒にいたいのかよ?」
「ちょ、寂しがり屋のヤキモチ焼きかよ。どんだけ璃亜さん不足だよ」
なんかアレだ、蒼真を彷彿とさせるな。
いや、まぁ…そこまで立海を…というか、ブン太を放置してたつもりはないんだけどな。
普通に忙しかったのもあるし。まぁ、今日のお出掛けについては…凛が一番誘ってくれたからね、それは仕方ないね。
そして相変わらず、不機嫌そうに口を尖らせているブン太はまさに拗ねた時の蒼真の様である。
「全くブン太くんは我が儘ですね〜」
「うっせ」
「更に可愛くないですね〜」
「・・・・・」
「睨むな睨むな。わかったよ、明日はブン太がいるパワー組に行くよ。それで許してくれんかね?」
「どーせ、お前はジローくん達んとこ行くじゃん」
「どんだけ捻くれてんの!!」
ふんっ…と言わんばかりに口を尖らせてそっぽを向くブン太に思わず笑う。いや、どんだけだ。
いや、まぁ…前にパワー組に行った時は確かにブン太と話す事なく、ジローちゃん達といましたけども。練習もがっくんとやりましたけども。
それは、まぁ…ほら、仕方ないじゃん? がっくんに練習を誘われた訳だし。むしろ、あたしが足を引っ張るのがわかってて、自分から一緒に練習してくれる?とか言えないし。
これでも気を使ってるだぞ。みんなの練習の邪魔はしたくないからね。
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