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この流れ…まさかのリョーマくんと恋ばなをする展開!?
むしろ、恋の悩み相談の可能性がっ!?
「気になる人とかもいないんスか?」
「いないかなぁ」
「じゃあ、誰かにときめいたりとかもないんスか?」
「と、ときめく…ねぇ? まぁ、なくもないけど。逆にリョーマくんは、あるの?」
「そりゃあ…まぁ」
「ほほぅ…その感じ、ズバリ好きな人がいるんだね?」
スッとあたしから視線を反らして、照れ臭そうに呟くリョーマくんにニヤニヤと笑みを浮かべる。
そうかそうか、なるほど。
まさに青春だな!
リョーマくんの態度からして、好きな人がいるのは決定的に明らかだ。そしてさっきの質問…やはり、これはあたしに恋の悩みを相談したかったんだな!!
だが、申し訳ない!全くといっていい程、役に立てる気がしないぜ!
「・・・その顔、やめてくれる?」
「いやぁ、なんか楽しくて。それで、その子はどんな子なんだね?」
「・・・バカな人」
「ちょ、好きな子に辛辣過ぎィ!! いや、ばかわいい的なノリか!」
「なんていうか、何事にも一生懸命?っていうか…無駄に全力で、そのくせ空回りするし、バカだし…目が離せないんだよね」
「うん。リョーマくんは、好きな子をいじめるタイプとみた」
「ただ構いたくなるだけ」
なるほど、ドジっ子で放っておけないタイプって感じなのかな。あれ?なんか似たような子がいた気がするぞ。
何事にも一生懸命。
空回り。
ドジっ子。
そしてリョーマくんが構える程、近くにいる。
・・・はっ!!!
「ふひひ、桜乃ちゃんだな?」
「・・・・・」
「確かに、桜乃ちゃんは放っておけないタイプだし、クソ可愛いし、わかるわかる」
「いや、竜崎じゃないけど」
「ふぁっ!?」
「確かに竜崎も放っておけない奴だけど、なんていうか…違うんだよね。手は貸すけど、一緒にいたい訳じゃない」
・・・う、うぅんっ!?
ていうか、なんか凄く心苦しいんだが。いや、なんか桜乃ちゃんとリョーマくんが両思いだと勘違いしたあたしが悪いんだけどさ。
つまり、桜乃ちゃんは恋愛対象じゃないって事なのか?いや、この場合はまだ友達って感じ?うぐぐっ…恋愛偏差値0のあたしには難しいぜ、ちきしょう。
だが、リョーマくんは桜乃ちゃんじゃなくて他に好きな子がいるという事だ。
うむ、朋ちゃんはドジっ子じゃないしなぁ。どっちかといえば、しっかりしてるし。
つまり、桜乃ちゃんでも朋ちゃんでもないのか。二人の気持ちを知ってる分、なんか複雑だぜ。
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