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木手くん達と別れて、予定通り凛と2人になった訳だが…凛の様子がおかしい。
なんか、そわそわしてる。
あれ、もしかして…迷ったとか言わないよね? あたし、マジで道とかわからないから、かなり本気で困るからね。
「ねぇ、凛? も、もしかして…」
「ん? ぬーがよ?」
「えっ…いや、なんかそわそわしてるから迷ったのかなって」
「あらんて! どこの店から行こうか考えてただけさぁ」
「あ、そうなの」
「とりあえず、いちゅんてー。んっ」
「ん? あ、はい」
不意に差し出された凛の手に少し頭を傾げたが、手を繋げばいいのかな?と手を握ると凛が歩き出したので、正解だったらしい。
あれか、あたしがすぐに迷子になるからか。しかし、迷子については否定は出来ない上にあたしも迷うのは怖いので、手を繋いでくれるのは素直に有り難い。
そして本当に迷った訳ではなかったみたいで、スタスタと迷う様子もなく目的の店に着いたのであった。
いやぁ、素直にすげぇや。
「璃亜は、欲しいもんないん?」
「特にないけど、気に入ったのがあれば買うかな〜」
「なら、わんの服みてくれるとうっさんさぁ」
「凛の?」
「おん。自分の着たい服と似合う服って、結構違うんさぁ」
「確かに、それはわかる。それで、よく早苗と言い合いになるし」
まぁ、あたしと早苗が無地でシンプルなのが好きなのが原因なんだけどね。どっちかが、これ着てみてよ!的な乗りでフリフリの可愛い系を着せたがるみたいなね。
ていうか、早苗はもっと可愛い服を買うべき。いや、マジで。まぁ、あたしもスカートとかほとんど買わないけどさ。
バンドしてた頃は、色々とお洒落して可愛い服とか着てたのに…今となっては、着れればいいやみたいな、残念な思考になってやがるぜ。
「凛がよく着る服の傾向と色は?」
「ん〜、シンプルで白とか?」
「実際、今もそんな感じだしね。うーん…凛も裕次郎みたいに古着とかも似合いそうだけどなぁ」
「まぁ、璃亜に任せるさぁ」
「まさかの丸投げっ!!」
「わんは、璃亜の好みで選んで欲しいんさぁ!」
「あたしの好み、ねぇ? うーん、わかった」
凛に似合って、あたし好みとなると…ふむふむ。
まぁ、凛は顔はいいしスタイルはいいしで、文句の付けようがないポテンシャルの持ち主だからな。
むしろ、服を着るっていうか服を着てもらってるって感じだからね。
いやぁ、でもなんか人を着飾るのってやっぱり楽しいからテンション上がるよね。
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