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そして何やら怪しい作戦会議とやらで、木手くんに部屋を追い出された訳ですが。
ていうか、作戦会議をする事をあたしに言っちゃった時点で色々とダメじゃね?それに凛と裕次郎に関しては、あたしがいても全然いいとか言ってたし。
まぁ、木手くんの必殺ゴーヤ食わすよが炸裂したので凛も裕次郎も黙ったけども。
とりあえず、少し時間は早いけど夕飯を食べに行くかね。いくら、今日1日ゆっくり過ごしたからって夜更かししていい理由にならんし。むしろ、早めに夕飯食べて早めに寝るべきだね。
明日は、一応休みだけど出掛ける訳だし。
そういえば、立海メンバーは明日の予定ってどうなってんだろ。勝手に凛達と約束しちゃったけど…ん〜、まっ!大丈夫か。
「・・・璃亜?」
「ぬわぁっ!?」
「そげな驚かんでも。1人なん?」
「えっ、あ、うん。てか、あんた今までどこに行ってたんだし!」
「ん〜…適当にぶらぶらしよったよ」
色々と考えながら歩いてたせいで不意に声を掛けられて、危うく口から心臓が飛び出し掛けたがどうにか大丈夫だった。
しかも声を掛けて来た人物に更に驚く。だって、大浴場に行ったっきり会う事がなかったじゅさだったからだ。練習にも戻って来なかったし。
ていうか、なんであたしのウインドブレイカー羽織ったまんまだし!?どう見てもサイズ合ってないよね!?
「ん、これ?璃亜が貸してくれたんが、嬉しくて着とっただけやで」
「いや、そうじゃなくてだね!?」
「練習戻らんかった事?」
「いや、それもそうなんだけどね!?」
「・・・?」
「なんで怪我してんの!?は?意味がわかんないんだけど!大浴場で転けたの!?」
何故か、嬉しそうにウインドブレイカーに触れるじゅさの手をよく見たら、両手に包帯が巻かれてる事に気付いたのだ。
いくら服を着てるからって巻き方でなんとなく肘辺りまで巻いてるのがわかる辺り、あたしもなかなか成長したと思う。
って、そんな事はどうでもいいんだよ!
ゆっくりときょとんとした顔をしているじゅさの手を取ると、ビクッと反応するじゅさに咄嗟に手を離した。
「えっ…ごめん!痛かった!?てか、マジでなんでこんな怪我してんの?」
「んー…練習?」
「は?練習で怪我って…」
「ははっ…璃亜はかめやがい。だんないで?」
「嘘こけ!いや、いやいや!なんか血が滲んでるんですが!?ちょ、え?マジでバカなの!?」
「なっ…ちょ、璃亜そげないらうと痛っ!」
とりあえず、これ以上話してても無駄だと判断したあたしは、無理矢理じゅさを連れて部屋へと向かった。
夕飯はもう後だ!
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