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最近の璃亜は、色々と忙しいみたいで合宿を始めた頃の様に俺等と行動する事が極端に減った。もちろん、それは立海メンバーにも言える事じゃが。

練習する組が違えば、やる練習も終わる時間も異なる。じゃから、何もかもが一緒にとは出来ん様になった。まぁ、元なら絶対に一緒にいなきゃいけない訳じゃないしのぅ。

じゃから、余計に璃亜と一緒に過ごす時間が減っていった。それに璃亜は他の奴等とも仲が良い上に、最近始まったシンクロ練習で更に時間が合わなくなった。

しかも、あの毛利ともいつの間にか仲良くなっとるしのぅ。いや、元に戻っただけじゃったか。それもそれで、不快じゃが。

その結果、少しでも璃亜と話せんかなぁと部屋を訪れたら夕飯前なのにスヤスヤと寝とる璃亜がおった。

相変わらず、布団も掛けずに丸まって寝とる璃亜に呆れながら布団を掛けてやろうと近付くと寒かったのかなんなのか、俺のズボンを引っ張って来てゆっくりとベッドに座ると俺の腰に腕を回した。

無意識とはいえ、相変わらず無防備なヤツじゃ。

そんな事を思いながらも、こうして璃亜の寝顔を見るのも久し振りの様な気がして、俺も一緒に横になるといつの間にか寝てしまった。


その結果、いつもより深い眠りに就いてしまった様で璃亜が先に起きてしまったようじゃ。



「お前さんといると無性に眠くなって困るナリ」

「いや、意味がわからん。むしろ、いつも寝た振りの方が多いじゃん」

「そりゃあ、他の奴等の前では本気で寝たりせんよ」

「いや、普通に寝ろよ」

「人がいるとぐっすり寝れん質なんじゃよ」

「色々と損してんな!あたしは、なりふり構わずどこでも爆睡出来て幸せだぜ!!」



相変わらず、呑気なヤツじゃな。ドヤァ!と言わんばかりの顔で何故か、誇らしげな璃亜にいつも通り過ぎて笑えた。

正直、毛利と色々あったせいで俺への態度が変わるかと思ったが…ただの杞憂だったらしい。まぁ、璃亜の事じゃから普通にいつも通りだとは思ったが…ここまでいつも通りだと毛利も報われんのぅ。

だから、余計に俺等に挑発する様な態度をしとるんんじゃろうな。まぁ、璃亜にはなんの意味もないみたいじゃが。



「それより腹減った!夕飯食べに行く!」

「本当に自由じゃな」

「腹減ったままだと寝れん!」

「まぁ、そうじゃな」

「呑気か!え、仁王はもう夕飯食べた系?」

「いや、食べとらんが」

「おし!じゃあ早く行こうぜ!!」



早く早くと無駄に急かす璃亜に呆れつつも、普通に俺と一緒に行こうとする璃亜になんだか嬉しく思った。

前の璃亜なら"夕飯食べに行くから帰れ!"とか言ってたじゃろうし。そもそも、俺から誘う事はあっても璃亜から一緒に行こうと言うのは、まずなかったしのぅ。

まぁ、璃亜からしたら特に何も考えてないんじゃろうけどな。


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