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結局、そんな話をしている間に試合が終わってしまい…シンクロの練習にもなるやろ?と今度はあたしがじゅさと組んでダブルスをしているんだけども。
何回かシンクロの練習をしていただけあって、なんか結構良い感じです。
「うむ、動きが完全にダブルスになっているな。赤也、油断するなよ」
「してねぇッスよ」
「…集中しろと言っている」
「してるッスよ!」
「気持ちはわかるが、練習中に私情を余り挟むな」
「っ、わかってるッスよ!」
その一方で、赤也がまるで試合に集中出来てなくて柳くんに注意を受けている。ん〜…やっぱり、なんか全体的に様子が変って言うか、不調?
特に赤也は、わかりやすいからアレだけど…完全にじゅさに敵意剥き出しだし。あたし、無視してじゅさ狙いみたいになってるんだよなぁ。
これ、あたしがいるせいで練習に支障出てない?じゅさは、一応プロでコーチって事で色々指導出来るだろうけど…あたしはなんも出来ないしなぁ。ましてや、みんなのイライラの原因はあたしみたいだし。
とりあえず、誘ってくれた精市には悪いけどこの試合が終わったらあたしは移動しよう。
「ねぇ、じゅさ」
「ん?」
「シンクロの練習は午後でいいんでしょ?」
「ええけど、どないしたん?」
「あたし、この試合終わったら移動するからあんたはここでみんなの練習に付き合ってて」
「・・・まぁ、ええよ」
「てか、みんなと仲良くしろよ。なんかピリピリしてるし」
「しゃーない。たいぎいけど、努力したるわ」
まぁ…理由は知らないんだけど、あからさまに赤也とかがじゅさに敵意向けてたし。みんなの間でもなんかあったのかもしれん。
それに海原祭の時の感じ的に前の合宿の時になんかあった可能性もあるし。なら、みんなで話し合いたまえ。
あたしにイライラしてる理由は、後で立海の誰かに聞けば良いし。そうなると、やっぱり柳くんかな?なんか精市が一番ピリピリしてるっぽくて、精市には聞きにくいし。
「なんや、みんながピリピリしとる理由聞いたん?」
「聞いたけど、よくわからん」
「ま、そやろなぁ」
「なに、理由知ってんの?」
「知っとる訳ちゃうけど、それとなく理由はわかるで?まぁ、今は試合に集中しよか」
「ん、確かに。じゃあ頑張るか」
「この機会にシンクロ出来ればええんやけどなぁ!ほいっ」
やっぱり、心当たりがある辺り過去になんかあったのが妥当かな。
でもまぁ…とりあえず、今はこの試合に集中しなきゃな。なんだかんだで、赤也が集中出来てないせいで軽く打ち返せてるけど柳くんは普通にいつも通りだし。
それに、さっきからずっとじゅさがフォローしてくれてたからね。この調子なら勝てるかな。でもこの試合は、時間制だからもうそろそろ終わりだなんだけどね。
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