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(4/4)


さっきの話の意味がよくわかってなかったのか、相変わらず璃亜は不思議そうな顔をしたまま頭を傾げていた。



「璃亜は、昨日の話を誰かから聞いた?」

「ん?昨日?なんか精市が爆弾発言をしたってのは聞いたけど、詳しくは聞いてないよ。それの事?」

「ふふふ、気になる?」

「そりゃあ…あんだけキャーキャー騒がれてたのに今日はなんか避けられてたし、気になるでしょーよ」

「ふふ、肝試しの時に一緒にいたいのは君達じゃないって言っただけだよ」

「あぁ…そりゃあ、あんな反応にもなるわなぁ」



精市がそんな事言うの珍しいね〜なんて言いながら、だからなんか精市を避けてたのか〜ふーんと1人で納得している璃亜に少しだけ悲しくなる。

そこは、誰といたかったの?とか聞くところじゃないのかな。まぁ、璃亜の事だから女テニの子達から逃げる為に言ったとでも思ってそうだけど。

でも彼女達が俺を避ける本当の理由は、別の事なんだよね。



「ねぇ、璃亜?」

「んー?」

「璃亜は、毛利さんと付き合ってたって本当?」

「ぶふぅっ!?ちょ、はっ!?な、なに言ってんの!?あたし、誰とも付き合った事とかないけど!?」

「ふふふ、だよね。知ってた」

「おいこら!なら、なんでそんな事聞くんだし!」

「彼女達に毛利さんからそう聞いたって言われたから」

「クソッ!あのもじゃもじゃめ!また訳のわからん事を言いやがって!!」



あぁ、やっぱり。
羽川が嘘を言う訳ないし。ましてや、璃亜が誰かと付き合ってたとかないよね。璃亜が純情ぶってるだけで、実は遊んでるとか絶対に有り得ないし。

…まぁ、彼女達が俺を避ける理由は、ある事ない事璃亜に付いて悪口を言ってたから…これ以上璃亜を悪く言うなら許さないって言っただけなんだよね。それに加えてさっき璃亜に話した言葉を加えた感じ。

毛利さんと付き合ってたのを隠してて、俺達を弄んでるとか…興味ない振りしてるとか。本当…何も知らないクセにって感じ。今でこそ、俺等と仲良く話してくれるけど…前までは嫌われてたし。それに璃亜は、素直だからもしまだ俺が嫌いならこんな態度取らないし。



「璃亜は、俺といるの嫌?」

「は?んな訳ないじゃん。嫌なら逃げるし、話してないよ」

「ふふふ、そう」

「なんか今日の精市、支離滅裂じゃね?話がまるで見えないんだけど」

「嫌だった?」

「いや、そうじゃなくて。そこまで色々と溜め込んでたのかなって。前に何かあったら話すって約束したのにさ」

「あれ、覚えてたの?」

「当たり前じゃん。あたし、そこまでバカじゃないからね?怒るよ。心配してんのに」



なんなの?と言わんばかりに眉間に皺を寄せる璃亜に申し訳なく思いつつも、約束を覚えててくれた上に心配までしてくれて嬉しかった。





(ちょ、なんで嬉しそうなんだし)
(ふふふ、璃亜が璃亜だから?)
(ワリとマジで意味がわからない)
(璃亜は、怒ってくれるから)
(まさかのドM疑惑?)
(俺がMに見えるの?)
(いえ、見えないですね、はい)
(やっぱり璃亜は、バカだね)
(なんでそうなった!?)
(ふふ、さぁ?)
(マジで今日の精市、意味不なんだけど!)


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