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部室にてドリンクの容器を準備しながらがっくん達と下らない会話をしていると凄い勢いでドアが開いたかと思ったら何かがあたしに突っ込んで来て危うくぶっ飛びそうになる。てか、転ぶかと思った。
「楠木先輩っ!心配したんスよ!?なに人拐いにあってんスか!警戒心無さすぎッスよ!!」
「お、おう…」
「ホントだぜぃ!しかも倒れたとか言うし!どんだけお前は、俺等を心配させんだよぃ!!てか、赤也なに抱き付いてんだよぃ!!」
「いたっ!ちょ、別にいいじゃないッスか!」
まさかにマシンガントーク。
しかも切原くんに関しては、何故かあたしに抱き付いてるしさ。
もうどこから突っ込めばいいのかわかりません。
でも必死な顔をした2人を見て少しだけ悪いことをしたなぁ〜と思った。まさかこんなに心配されるとは思わないし。
だって氷帝にいるって知ってたんでしょ?まぁ、確かに倒れたりしたけどさ。
「おい、聞いてるのかよぃ?」
「丸井先輩がやかましいから楠木先輩が呆れてるんスよ!」
「なんだとぃ?つか、お前が抱き付いてんのが嫌過ぎで言葉を失ってんだよぃ!」
「あーもうっ!うっさい!!」
「お、おぉ…わ、悪い」
「す、すいませんッス」
しかし喧しいもんは、喧しいわけで…あたしが声を荒げればビクリとした後しゅんっとする2人。
いや、でも…うん。
心配掛けたのは、事実だし。忍足に拐われたのは、あたしが悪いからね。
「でも心配掛けてごめんね。もう全然大丈夫だから。ありがと」
「「……………」」
「ちょ、なんで黙るし」
「なんなんスか!楠木先輩可愛過ぎッス!もう一回笑って下さいッス!」
「あ、当たり前だろぃ…!って、赤也お前さっきから邪魔だろぃ!」
あーあーあー…やっぱり喧しい。あたしの目の前でギャースカ騒いでいる2人は、何故かあたしの取り合いしてるし。
いや、正確には腕の引っ張り合い?あの、腕もげるんでやめてもらっていいですかね。
「さすが璃亜ちゃん!人気者だC〜!俺も璃亜ちゃんにくっついてE〜?」
「いや、芥川さん…もうくっついてるじゃないですか」
「つーか、俺等の事無視しすぎだっつーの」
「なっ、なんでお前等がいるんだよぃ!?」
「詳しくは、これから話す。早くコートに集合せんか!」
そして真田くんが登場。
何がなんだかの赤髪と切原くんだったが真田くんに言われたせいか渋々と行った感じであたしから離れてコートに向かった。
ちなみにあたし達は、ドリンクの容器とかの準備をしてからコートへ向かった。
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