イデアの箱庭 | ナノ
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14*(2/4)

とりあえず、明日の探索について今吉さんや赤司くんに報告しに行くとの事で…何故か、花宮くんと一緒に今吉さんがいるであろう桐皇の部屋へと向かっている。

普通に花宮くん1人でいけばいいのにとか思ってたら、花宮くんにいいから来いと言わんばかりに顎で使われた。

そして渋々、部屋から出ると…まだ時間もそこまで遅くないので、それなりの人数がロビーにいてちょっと怖い。

わたしからしたら、まだ半分以上の人が知らない人だからね。



「んなビビんな。相変わらず視線はうぜぇだろうが、手は出して来ねぇよ」

「えっ…でも、うわぁ…倉多さんいるじゃん。やだ、部屋に帰りたっ…きゃ」

「うるせぇ、黙って付いて来い。それと俺から逃げようなんて100年はえーんだよバァカ」

「うぅっ…横暴だ」

「なんとでも言え。そもそも、テメェが部屋に籠り過ぎなせいで、色々と面倒くせぇんだよ」



いくら花宮くんの命令というか指示でも、怖いもの怖いし、嫌なものは嫌なのでUターンして部屋に帰ろうとしたら、普通に腕を掴まれました。

そしてこの悪い笑顔である。

ていうか、別に花宮くんから逃げようとした訳じゃなくてですね…倉多さんが怖いし、嫌だから逃げようとした訳で…。

そしてわたしの腕を掴んだまま、スタスタと歩き出す花宮くんだったが…どうやら、わたしが余りにも部屋に籠り過ぎてるせいで、色々と問題が起こってるっぽい。

そ、それは…ごめん。
でも瀬戸くんは、別に部屋で籠ってればいいんじゃない? って軽い感じで言ってたのになぁ。



「…ハッ! も、もしかして、」

「別にお前が部屋にいる事に関しては、もうなんとも思ってねぇよ。ただのペットみてぇなもんだしなァ?」

「うっ…心配して損した。わたしがいるせいで、寝れないとかかと思った」

「ふはっ、そりゃあ寝れねぇ時間は多いがな。そもそも、あの部屋で寝れなくなったりするのは、普通お前のはずだぜ? まぁ、爆睡してるけどな」

「…い、いや…まぁ? 最初はちょっとなぁ…って思ってたけど、よく考えたら花宮くん達がわたしなんかに何かをする訳がないなぁって」

「ぶはっ、自分で言ってて悲しくならねぇのかよ」



いや、だって…既にペットとか言われてるし。それに原くん達にもよく遊ばれてるし…なんていうか、多分まともな女子の扱いをされてないから、大丈夫だろうな…みたいな。

だから、わたしもあんまり気にせず過ごせてる訳だけど。

ていうか、逆に変に女の子扱いされる方がちょっと居辛いし。だからって、花宮くん達はわたしを雑に扱い過ぎな気もするけどね。


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