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そして折り紙に書かれたトランプの種類を見つめながら、必死に頭を働かせるが…全く意味がわからず苦戦していると、原くんがケラケラと笑いながら折り紙をスッと抜き取った。
「まっ、普通はわかんないっしょ。俺も全然知らなかったし」
「え、」
「トラッポラというカードゲームを知っているか? それに必要な手札がこの種類なんだ」
「トラッポラ…? 聞いた事ないけど…トランプで遊ぶゲームの種類って事?」
「少し違う。トランプで代用が出来るだけで、トラッポラにはトラッポラ専用のカードがある。だが、今は造られていない」
「…???」
イマイチ意味がわからず、頭を傾げていると古橋くんがトラッポラについて簡単に説明してくれたんだけど…なんていうか、本当に全然知らなかったよ。ていうか、なんでそんな事を知っているのか…もはやそっちの方が聞きたいくらいである。
そして、トラッポラには "罠" や "裏切り" という意味があるという事を教えてくれた。
えーと、多分だけど…そのトラッポラってカードゲームを知ってる上で、更にトラッポラの意味を知ってる人にしかわからなかったって事だよね? だから、そんな分かりやすい直接的な意味なんだろうけど…。
「まぁ、南のモノが全部仲間外れだとして考えれば案外すぐにわかる感じ? だから、色とも分かりやすいよ」
「北は青、南は黄、西は赤、東は緑。さて、何かわかるか?」
「えーと…つまり、黄色が仲間外れだとして考えて…」
「なんか奈々ちゃん、頭良く無さそうだから無理な気がしてきた」
「し、失礼な! 今、頑張って考えてるから!」
「すぐにわからない辺り、無理そうだな」
そして辛辣な2人の言葉にイラッとしつつ、必死に頭の中で色々と考えてみる。
…えーと、4色だよね。
色の三原色って…あれ、なんだっけ? 赤青黄だった気がするけど…あれ、じゃあ違くない? そうすると緑が仲間外れになっちゃうし。
え、わかんないんだけど。
どういう事? そんな安直な感じじゃないって事かな。いや、でも原くんは分かりやすいって言ってたし。
「はい、時間切れー。やっぱり、奈々ちゃんには難しかったみたいだねー」
「ま、待って! 確認させて! 色の三原色って、確か…赤青黄だよね? だけど、仲間外れは黄色なんだよね?」
「まぁ、色の三原色はその三色だね。で、仲間外れは絶対に黄色」
「…じゃあ色の三原色は違うって事だよね。え、えーと…」
「いい線まで行ってるが、まだ足りないな。まず、色の三原色を合わせると何色になる?」
「えっ…く、黒じゃなかったっけ?」
「つまりそういう事だ」
…えっ、いや、どういう事だ? 色の三原色を合わせると黒になって…えっ、だからなんだって言うんだ?
もうダメだ、わたしが意味がわからず頭を傾げていると原くんがゲラゲラと笑い出した。
やっぱりわたしは、原くんが言った通り頭が良くないみたいです。知ってたけど、原くんが分かりやすいって言ってたから…わたしでもわかると思ったのに、とても悔しいです。
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