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そして、わたしが熊に必要以上に狙われると言う事がわかった結果…



「ほ、本当に申し訳ない、です…」

「いや、俺は全然構わないけど…。むしろ、黒子がいなくて不安だろうし…こっちこそ悪いな」

「そ、そんな事は…ちょっとありますけど…大丈夫です!」

「ははっ、素直だな。カントクでも残れば、また違ったんだろうけどさ」

「い、いえ! 全然大丈夫です! むしろ、1人にしないでくれてありがとうございます」

「それは当たり前だろ。何があるかわからないし、ましてや理由はよくわからないけど…沢村さんは、狙われる訳だし」



伊月くんと建物内の探索をしています。勿論、理由は外に出ると熊に襲われるからです。

ちなみに一応、外に出る事も許可されてるんだけど…本当に一面が花畑で建物とか数えるくらいしかないし、遮蔽物もほぼないので、よくわからないけど…他の人達より視野が広いらしい伊月くんと一緒になった感じです。

なんか誠凛の人達が優し過ぎて本当に申し訳なく感じてるよ、うん。だけど、本当にありがとう。



「そういえば、詳しい事は聞かされてないんだけど…怪我は本当に大丈夫なのか? 本当ならまだ安静にしてた方がいいんじゃ…?」

「あ、大丈夫です! 勿論、ぶつけたりしたらまだ痛みますけど…普通に動いたりは出来るんで」

「…ならいいんだけど。えっと…さ、その怪我って…」

「あっ…わかります、わかりますよ! 花宮くん達に〜…って言いたいんですよね? でも違います、本当に違うんですよ。なんなら、命掛けても良いですよ」

「いや、掛けなくいいよ。嘘じゃないだろうし。でも、転んだ…とかじゃないだろうし。もしかして、ゴリラとかサソリに襲われた時に…!?」

「えっ、いや…そうでもなくて。多分、ゴリラとサソリに襲われての怪我はこんなもんじゃ済まないだろうし…本当に大した事ないんで!」



とりあえず、花宮くん達のせいではない事を全力で伝えておいた。むしろ、花宮くん達はわたしを匿ってくれた上に手当てもしてくれたんだぞ。ていうか、あっさり信じてくれてちょっとビックリした。

そして、花宮くん達じゃないならゴリラとサソリに!? ってなってるけど、多分怪我では済まないし…仮にそうだったら、探索には絶対に来ないよ。怖いもん。いや、既に襲われて怖い思いはしてるけどさ…。

で、そうなると…じゃあなんで怪我をしたんだ? ってなる訳で…どうやら花宮くん達は、わたしが怪我をした事はみんなに伝えたけど、何で怪我をしたかは伝えてないらしい。

ま、まぁ…そりゃあ倉多さんに突き飛ばされたから〜…とは言えないだろうしね。でも、まぁ…普通は気になるよね。わたしも誰かが怪我したってなったら、なんで怪我したんだろう? って思うし。

そもそも、この状況で何で怪我をしたのかを説明しないのもおかしいよね。それこそ、怪我をする様な何か危ない物とか生き物がいるの? ってなるしさ。

……こ、これ、話していいのかなぁ。でも…信じて貰えるかわからないし。むしろ、倉多さんにチクられたりしたら怖いし。

…う、うぅぅん。


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