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…んーーーー。
これはどうしたものか。
今日も部活が終わり、帰宅中なんだが…後ろから誰かが付けて来てるんだよね。
ちなみに今日に限った話じゃなくて、ここ1週間くらいずっと学校を出てから付けられている。なので、わざわざ遠回りしたりして同じ道を通らない様にして…相手を撒いてから帰宅してるんだけどさ。
さすがに1週間は、ちょっとね。
仕方なく、近くのファミレスに入り適当に座る。そして最終手段のLINEを開き、素早くメッセージを送信した。
そしてメッセージを送信してから15分…1番乗りでファミレスに来たのは近くで遊んでいた一哉と弘だった。
まぁ、知ってた。
「呑気に芋食ってて草」
「で、どいつだ?」
「ん、窓際の奥から2番目の席にいる黒いパーカーの奴」
「え、普通にイケメンじゃん。千夏の勘違いじゃね? 自意識過剰乙」
「殺すぞ」
「で、何かされたのか?」
「いや、ここ1週間くらい学校帰りに後を付けられてる感じ?」
来て早々、適当にわたしが頼んだフライドポテトを躊躇なく摘まみながら、ふざけた事を抜かしている一哉はとりあえず無視だ。
そして一哉とは打って変わり、心配そうな弘にちょっと嬉しくなった。いや、まぁ…弘の反応が世間一般的に普通なんだけどね。
で、ストーカーの姿を確認した弘が険しい顔をした。まぁ、あの見た目だからね。ストーカーってより、ストーカーされる側だよねあの顔は。
だが、顔とか関係ねぇから、まじで迷惑だから、イケメンだからってなんでも許されると思うんじゃねぇぞ。
「つーか、身に覚えとかあんの? むしろ、あいつの顔とか見覚えあんの?」
「前にバスで席譲ったかも。具合悪そうだったから、優等生でいい子なわたしは譲るしかなかった。しかも制服だったし」
「優等生を徹底した結果、ストーカー生み出してて草」
「登校に使ってるバスだったし、朝だったから余計に人が多くて無視する訳にはいかなかった…優等生は辛い。そしてテメェはポテト食ってんじゃねぇよ」
「だけど、それだけでストーカーになるか? 他になんか話し掛けられたとか…千夏がなんかしたとかねぇのか?」
相変わらず、クソな一哉は無視して…真剣にわたしの話を聞いてくれている弘の言葉に目を瞑り他に何かあったか、記憶を辿る。
んー…正直、優等生を演じてる身としては周りの目はかなり気にするけど…顔はあんまり覚えてないんだよなぁ。
たまたま、席を譲った時は顔をしっかり見たから覚えてただけで、それ以前に会ってたかは覚えてない。いくら顔が良くても、どうでもいい人間の顔までは覚えないからね仕方ないね。
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