日常編 | ナノ
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そして卵とネギ、少量の生姜を入れたお粥を適当なお皿に盛って戻って来ると頭が痛いのかなんなのか、立て膝で項垂れている真がいた。いや、寝てろよ何やってんだこいつ。



「いや、何してんの? とりあえず、お粥は持って来たけど食べれんの?」

「…ん」

「いや、無理そうですね。熱上がったんじゃないの? ちゃんと意識ある?」

「…ん」



う、うわぁ…クソ面倒臭い。
これ絶対に熱で意識が朦朧としてるやつじゃん。

仕方なくテーブルにお粥を置いて、ベッドに座り真の頬に触れると物凄く熱い。そして、なんと言っても真が目を開けていないんですね。いや、ダメですねこれは。

とりあえず、薬を飲ませたいんですけど。さすがにこの状態でお粥を食べさせるのは無理なので、仕方なくお粥のスプーンを使って飲料ゼリーを飲ませる事にした。

それにしても重い。なんなの? なんでわたしがここまでしてやんなきゃならんのだ。

そしてチビチビと飲料ゼリーを飲ませてから、薬を口に放り込んでミネラルウォーターを飲ませた。もちろん、ちゃんと声掛けはしてあげたよ。喉に詰まらせても困るし。

で、軽く汗を適当なタオルで拭いてやって寝かせてやった。もちろん、顔と首程度だよ。今、あんまり動かすとアレだし。

んー…なんか久し振りにここまで真が弱ってる姿を見た気がするなぁ。まぁ、なんだかんだで風邪は良く引く方だし。しょっちゅう、頭痛がってるけど。

んー、最近なんかあったっけ?

特に学校では変わった様子はなかった気がしたけど。でも健ちゃんが言うには、3日前くらいから体調悪そうだったって言ってたよね。まぁ、確かに無駄に機嫌は悪かった気はしたけどさ。

とりあえず、なんか知ってそうな健ちゃんに電話をすると眠そうな声で健ちゃんが出た。

で、真に急に呼び出されてコキ使われている事を説明して、真に最近何があったのかを聞いた。



「 "詳しくは知らないけど、なんか家がゴタゴタしてたみたいだよ" 」

「お母さんと喧嘩?」

「 "いや、そっちじゃないかな" 」

「あー…なるほど? お母さんが今、いない事も関係してる感じね」

「 "まぁ、そんな感じだと思うよ。最近、家に帰りたくなさそうにしてたでしょ" 」



健ちゃんの言葉に少し考える。

そして、確かに部活後に真にしては無駄に残ってメニューやらを考えてた気がしないでもない。いつもなら、家でやって来るし。そもそも、別に残ってまでやる事じゃないしね。至急で欲しいデータとかでもない限り、真はわざわざ残ったりしないし。

ほーん…へぇ。

じゃあ、この熱の原因は半分くらいはストレスか。相変わらず、変なところでストレスに弱いよね真は。

なんか色々と事情が有りそうなので、今日は特別に甘やかしてやるか。

そして未だに熱で苦しそうな真の頭を撫でながら、そのまま健ちゃんと駄弁っていた。


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