日常編 | ナノ
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そんな事を考えていると機嫌が悪そうな真達が躊躇なくソファに座って来た。尚、合流してから来たのか3人一緒で草。

そして来るなり、ベルを鳴らして注文をし始める3人に一哉と弘も便乗して飲み物を注文をした。

いや、まずは話を聞けよ。
何を呑気に注文してんだ。

そして弘と一哉に話した通り、人助けをしたらストーカーになったという事を話した。ちなみにそれ以外は、特に話した事もなければ何も覚えがない事も伝えた。

その結果、



「誰かが彼氏役すればいいんじゃないのか? もちろん、俺は嫌だが」

「安易に提案しといて、俺は嫌だとか草」

「でもそれが1番簡単でいいんじゃない? あ、俺も嫌だからね」

「俺も向いてねぇと思うし…無理だわ」

「なんか告ってもいないのに振られた気分になるんだけど、キレていい?」

「さすがに草」



いやね、前にもストーカーされた事があったんだけどさぁ。まぁ、今回よりはマシだったというか…学校で待ち伏せされたりはしたけど、さすがに帰りまでは付いて来なかった訳ね。

ていうか、今回はわたしが面倒臭がって裏門から帰ったりしなかったのも悪いんだけどさ。いや、でもさ…さすがにマンションまで付いて来るのはナシじゃん。もちろん、学校で待ち伏せも大概だけど。

しかも利用してるバスまで知られてる訳で、下手すると朝も会うんだよね。いや、どんだけ暇なんだよって感じ。

で、なんか簡単に彼氏役とか言ってるけどわたしも普通に嫌なんだけど。しかも残ってるのが、真と一哉とか更に嫌なんだけど。



「彼氏役ってなると原も微妙じゃない? いくら役だからって、学校の連中から非難されそう」

「そもそも、一哉が彼氏だとか思われたくない。しかも更に一哉のせいで火種が増えそうだし、絶対に面倒臭い」

「まぁ、今の原には彼女はいないがそれ以外がたくさんいるからな。毎度の事ながら、千夏が恨まれるのが目に見えてるな」

「って、なると…やっぱり花宮が適役なんじゃねぇの? 我関せずと言わんばかりにコーヒー飲んでっけど」

「…チッ、面倒くせぇ。別に彼氏役なんて必要ねぇだろ。とりあえず、今日は原とザキにでも送って貰え」

「いや、普通に帰ったらわたしのマンションがバレるじゃん」

「そこは、俺が適当に邪魔するから大丈夫だってー。ザキは、千夏についててよねん」

「おう。わかった」

「あー、なるほど…そっちね、わかった。じゃあ、ザキは千夏をよろしく」



いや、何が "よろしく" なんだよ。全く意味がわからないんだが? しかも普通に帰り支度を始める一哉と弘に対して、何故か真達は呑気にコーヒー飲んでるし。

…つまり、今日はとりあえず帰って明日にでも対策を考える的な? は? まじで意味がわからないんですけど。

わたしは、今困っとるんじゃい。しかもどうせ、明日も学校で待ち伏せされるし。

…ん? もしかして、学校で現行犯で問い詰めるみたいな? あ、それなら納得。

そしてそんな事を考えていると弘に "ほら行くぞ" と声を掛けられたので、渋々立ち上がり店を出た。


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