日常編 | ナノ
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そして真が部活中に課題をやらせてくれる訳もなく、仕方なく一哉と一緒にわたしのマンションに向かっている。ちなみに一哉に "俺ん家でもいいよーん" とか言われたが、却下した。絶対に課題やらないし。



「で? 素直に教えた方がいいの? それとも答えだけでいいの?」

「もちろん、ちゃんと教えて貰う。今井の悔しそうな顔見たいじゃーん」

「えぇ…面倒臭っ。やっぱり真と健ちゃんも呼ぼうよ。絶対にあの2人の方が早いって」

「花宮に教わるとか死ゾ。で、瀬戸は教え方が下手というか、あいつ中心の教え方だから理解不能」

「いや、まぁ…わからなくもないけど。ていうか、これそう簡単に終わらないと思うけど」

「大丈夫! 俺は泊まる気満々だから!」

「勝手に泊まる気になってんじゃねぇよ、しね」



とりあえず、ちゃんとやる気はある様なのできっちり教えるけどさ。そして課題と一緒にまるで使った形跡のない真っ白なノートを一哉が机に出すと、いいよと言わんばかりにこっちを向いた。

本当、こういう誰かに嫌がらせする為には努力を怠らないというか、全力というか…まぁやる気を出すよね。

いや、普通に考えて本気を出す場所絶対におかしいけどな。



「じゃあこっからやるけど、一通り説明した後に1回自力でやってみて。で、それを見ながら一緒に間違えてるところから、細かく教えていくから」

「おっけー」

「わからなくても、こうかな?って思ったら書いていいから」

「全然わからなかったら白紙でいい?」

「いいよ。ちゃんと1から説明するから」

「おっけーおっけー」



そして珍しく真剣に説明に耳を傾けている一哉に一通りの説明をし終わり、課題の問題をノートに解いて貰う。

その間に夕飯でも作ろうかと立ち上がる。どうせ、それなりに時間が掛かるだろうし。この調子だと、本気で泊まっていくつもりだろうからな…こいつ。

とりあえず、ある物で適当なものを作っとくかな。食べる時に温めるだけにしとけばいいし。ていうか、一哉の分も作るの面倒くせぇ…。いや、別に一哉はコンビニ行けよって話なんだけどな。



「ねぇ、泊まるって言ってたけど夕飯どうすんの?」

「んー? 適当でいいよ。なんもないの?」

「いや、あるっちゃあるけど。そこまで量ないから、足りなかったらカップ麺で我慢して貰う事になるけど」

「それで全然いいよ。ていうか、匂いテロやめて、お腹空いてるのに集中力切れるじゃ〜ん」

「知らんがな。とりあえず、それ終わったら風呂入ってご飯だから。その後、再開な」

「それ眠くなるフラグ」

「お前が寝たらわたしも寝るからな」



そしてなんだかんだで真面目に解答をした様で、わたしが先にお風呂に入って寝室で髪を乾かしていると一哉が呼びに来た。

で、さっさと風呂に入れと何故かうちに置かれているスウェットを投げ渡した。主に使うのは一哉と健ちゃんだけどな! 帰るの面倒だから泊めてとか言い出すからね、こいつ等。

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