日常編 | ナノ
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今日は、千夏が委員会だかなんだかの集まりで部活に来ていない。ちなみに千夏は、委員会に所属してないのはみんな知ってる。

まぁ、いつもの手伝いを頼まれて断れなかった感じね。

尚、今日は特に練習をする訳でもなくミーティングのみだったので花宮も特に気にしてない。練習だと千夏がいないと大変な事が多いけど、ミーティングなら別にいなくても問題ないからね。



「ねぇ、ザキ〜腹減ったからマジバ寄って帰らね?」

「またかよ!」

「今日は、なんか体に悪いモノ食べたい気分〜」

「今日と言うか、原はいつも体に悪いモノ食べていないか? 大体、外食だろう」

「その中でも更に体に悪いモノがいいんですぅ!!」



そしてミーティングが終わってからも、特にすぐに帰る訳でもなく原がギャーギャーと騒いでいる。

ちなみに今日の俺は、珍しく眠くなくてミーティングに真面目に参加してたんだけど…別に俺が寝てても起きてても問題ないんだよね。

そもそも、花宮の話を聞いてるだけに等しいし。まぁ、たまたま起きてたせいで記録任されたりはしたけど、それくらいだし。

で、その花宮も帰る気がないのか普通に読書してる。

…うわ、しかもまたあんなマニアックな本読んでるし。 まぁ、花宮はジャンル問わずなんでも読むけどさ…本当に趣味悪い。



「あっ、そういえばクラスのヤツに古橋の好み聞いてくれって言われてたんだった。なんか、プレゼントなに渡せばいいかわからないから〜とか言ってよ」

「好み?」

「まぁ、なんか欲しいもんとかでいいんじゃね? 知らねぇけど」

「花宮とか千夏には負けるけど、古橋にもプレゼントくれる奴って一定数いるよね〜。しかも断ったりしないよね」

「原や瀬戸には負けるがな。それと、お前等とは違って別にそんなに困った物を渡される事がないからな」



まぁ、古橋はなんだかんだでマニアックなファンが多いからね。更に言えば、マニアックではあるけどあんまり過激派はいないから普通に古橋に好意を寄せてる子って感じだから、俺等の中では1番女回りで無害な気がする。

影から眺めてるタイプが多いと言うか、グイグイ行くタイプが少ないと言うか…。

まぁ、古橋は全く興味がないのかなんなのか…誰に対しても冷たくあしらう訳でもなく普通に対応してるからだと思うけど。



「で、欲しいもんとかあんの? 古橋ってあんま物欲とか無さそうだけどさ」

「特にないな」

「だよね、知ってた」

「マジかよ…仮になんでも願いが叶うとかでもなんもねぇの?」

「うむ…なんでもか、怖いもの見たさで千夏が俺を好きになって迫ってくるとかどうだ?」

「ちょ、なんでそうなった? いや、確かに見てぇけど草。どんな思考回路してんだよ」

「いや、それ…無理難題どころの話じゃなくね? なんでもとは言ったけどよ」



古橋のなんでもの次元が全くもって理解出来ない。

確かに、そんな千夏が見れるなら見てみたい気もするけど…いや、別に見たくないや。

なんとなく想像つくし。


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