日常編 | ナノ
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詳しい事は聞いてこない癖に憎まれ口は、止まらない千夏と何故か一緒に買い物中だ。



「何か食べたいもんあんの?」

「別にねぇ」

「つーか、勢いで言ったのはわたしだけどさぁ…なんでまた真を家に泊めなきゃならんのだ」

「知るか。お前が言ったんだろ」

「まぁ、うちに1泊が誕プレって事で」

「お前、どんだけ俺等に誕プレ渡してんだよ」

「お前等には月に何回も誕生日がある説」



そんな意味のわからない会話をしながら、ただ千夏の隣を歩く。

今日は自分の家に帰らなくて済むという事もあり、さっきまでの苛々が嘘の様に気分は悪くない。むしろ、自分の家では素直に休めない事の方が多い分、千夏ん家にいる方が気は楽だ。

それに一緒にいるのが千夏だけとなれば、更に何も気にしなくていいからな。



「あー…もう考えるの面倒臭いから麺類でいい?」

「パスタ」

「お前パスタ大好きだな。なら、適当にキノコ買うか〜」

「和風な」

「急に注文多くなるじゃん。いや、最初から和風のつもりだったけどさ」



正直、不味くなければ弁当でも惣菜でもなんでも良かったが…わざわざ千夏が作るって言うなら、俺の好みの味の方がいい。

まぁ、千夏が作った料理が不味かった記憶はないが…今は馴染みのある味のもんが食いたい気がした。

つーか、よく考えたら確かにやたらと中学ん時から千夏にはパスタを作って貰ってる気がしないでもない。



「つーか、詳しくは知らないしそこまで興味ないけどさぁ…家に帰りたくないなら、帰りたくないって言えよ。気分がよれば、今日みたいにパスタくらいなら作ってやらん事もないし。つーか、変に機嫌悪くなられる方が色々と面倒くせぇんだよ」

「うざ」

「つーか、変なところで遠慮すんのキモくて草。いつもなら来んなっつっても来たりする癖によォ」



…クソうぜぇ。

が、確かに今更コイツに知られたくない事もなれば、変に気を使う必要もねぇな。

つーか、普通に家に帰らなくて済むならそっちの方がいい。それに、無駄に理由を聞いてくる訳でもねぇからな。

そもそも、何となくだとは思うがコイツの事だから色々と察しているだろうしな。


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