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数時間後、探索に行ってた瀬戸達が帰って来たみたいでザキと古橋に千夏を任せて、話し合い部屋に向かった。
大怪我はしてないみたいだけど、無傷とはいかなかったらしく今吉さんと紫原が怪我をしてた。で、瀬戸と伊月は顔色が死にそうなくらい悪くて草も生えない。
「瀬戸、死にそうじゃん」
「…本当にね。千夏の精神力が怖い」
「いや草。なに? そんな魔術ぶっぱしたの?」
「いやぁ、化物同士の共食いがエグくてなぁ。ワシや紫原は、正直そうでもなかったんやけど」
「……夢に出て来そうだ」
「瀬戸くんと伊月は、化物と近かったのもあってこの通りや」
「俺は、化物あんまり見なかったし。そもそも、あんなん直視しない方がいいに決まってるじゃん」
あっ、そっちね。
てっきり、魔術をぶっぱし過ぎたせいで倒れそうなのかと思ったわ。ていうか、瀬戸ってスプラッタとか別に苦手じゃなくね? え、スプラッタが苦手じゃない瀬戸が真っ青になるレベルとか、なにそれ怖い。
ちなみに伊月は俺の中では戦力外というか、興味がないからどうでもいい。
そしてド正論をかます紫原である。
「で、そんな事はどうでもいいから探索の成果は? なんかあったの?」
「ちょ、もう少し優しくしたって? 探索の成果も大事やけどな?」
「魔法陣がある部屋が2つ、その1つに女の人の死体があった。後は〜」
「勝手に話し出すやん。魔法陣はそのまま描き写したりするんは危なそうやったから、部分的に描いて来たで」
「…ふーん。はい、赤司パス」
「ありがとうございます。なるほど、赤文字の魔法陣ですか…」
いや、成果を聞いたのは確かに俺だけど魔法陣とか言われても俺にはサッパリわからないからね。
今吉さんから渡された魔法陣が描かれた2枚のメモに軽く目を通して、すぐに赤司へと渡す。花宮がいないから、渡す相手が赤司になるのは仕方がない。
どうせ瀬戸は、メモなんか見なくても頭ん中に叩き込んでるだろうし。
「で、女の人ってのは?」
「…それは、俺が説明するよ」
「全然大丈夫そうじゃないけど、よろぴく」
「2枚目の方の魔法陣の中で死んでて、多分だけどなんかの魔術で死んだっぽい。ちょっと気になって服を脱がしたんだけど、身体中に変な紋様があったんだよね」
「ちなみにこの部屋には特に荒れた様子もなかったし、他に目星い物もなかったで」
「…さすがになんの魔術まではわからない感じですかね? 瀬戸さんがわかる範囲で」
「……多分、命を代償にした魔術かな。血の刻印がしてあったし、女の人の指に切り傷あったから」
…へぇ、あっ、ふーん?
これはまた、随分と風向きが変わったねぇ。
すぐに瀬戸の言葉の意味を理解したのか、赤司の顔色がみるみる青くなっていく。
やっぱり、信用なんか出来ねぇじゃん、あのシロって化物。
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