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う、わぁっ…。
正直、氷室がシロに魔術を使った時と同じだろうとか思ってたんだけど、思ってたよりもエグくて引いた。
なんか真と健ちゃんの口からドス黒い煙? みたいなのが出て来るし、なんか変な悲鳴みたいな音するし。なにこれ、ホラーかよ。
思わず、体を引くわたしにシロが大丈夫だと言わんばかりにわたしの服を引いて、コクコクと頷いている。
そして口から出たドス黒い煙がスッと消えると、真と健ちゃんが力なく倒れる訳だが。
「ちょ、おもっ! 重いて! 千夏、手伝ってや!!」
「いや、わたしも笠松さんと宮地さん支えてるんで無理ッスね」
「…っ、わりぃな」
「クソ、目が霞む」
「はぁ…シロ、一哉達を呼んで来てくれる? さすがに真と健ちゃんがこの石煉瓦で頭を打つのは不味い」
「うん、わかった!」
魔術を使った2人も一気に反動が来たのか、大きくフラついたので咄嗟にわたしが2人を支えた。まぁ、でも真と健ちゃんみたいに意識は失ってないから、本当に少し体重を掛けられてるだけなんだけどね。
尚、意識を失った真と健ちゃんを間抜けな格好で必死に支えている今吉さんにわたしは吹きそうである。いや、笑い事ではないんだけど…普段の今吉さんからは考えられない様な間抜けな格好で草。
そしてすぐにシロが一哉達を呼んで来てくれて、真と健ちゃんは無事に運ばれました。まぁ、どちらかといえば引き摺られていった感じだけど。
「で、どうなったの? 花宮と瀬戸は気失ってるし、その2人はフラッフラッだし」
「まぁ、多分呪いは解けたよ。解けたよね、シロ?」
「うん。もう大丈夫」
「だそうや。笠松と宮地は、氷室と同じで魔術を使った反動やな」
「…えーと、さすがにこのまま花宮さん達の目が覚めないとかないッスよね?」
「まぁ、もしそうなったらシロとわたしを疑っていいよ。むしろ、殺ろして貰って構わないけど」
「…っ、さすがにねぇよ。俺等も花宮と瀬戸から変なもんが出てくのを見た。志波を信用出来ねぇって言うなら、俺や宮地も同じだ」
「だな。つーか、まじで頭いてぇ…」
まぁ、黄瀬のバカの気持ちもわからんでもないが…さすがに真と健ちゃんをどうにかするなら、もっと上手く殺るわ。
とりあえず、適当に真と健ちゃんを寝かせてから全員を呼び出して状況を説明した。話し合いに参加してなかった奴等もいるからね。
で、真と健ちゃんが言い合ってた話は全部なかった事にしてもらって…やっと本題へ。
「もうわかってると思うけど、わたしはシロを信用してる。だけど、だからって全員にシロを信用しろとは言わない。前回の事もあるし、自分の好きにすればいい」
「俺が千夏の代わりにバッチリ疑ってるから任せて」
「で、わたしはシロと一緒に探索に行きたい訳だ」
「あ、はい! 俺が行くッスよ〜!」
「察しが速い、プラス50点!だが、話の途中なのでマイナス80点!」
「ぶはっ、ちょ、マイナスの方が多い!」
「まぁ、つまりはわたしとシロに付いて来てもいいって奴だけで探索に行きたい。出来れば3人、最低でも1人は欲しい」
真と健ちゃんが寝てる内に気になるところは、調べたいし。それにわたしとシロが一緒に探索に行くのをあの2人は、止めそうだから今の内に行くべき。
多分、呪い関係なしにシロの事は警戒してるだろうし。まぁ、前みたいに露骨な態度は取らないだろうけどね、もはや今更だけど。
それと真と健ちゃんには、頼りっぱなしだったからね。それに、これから先もかなり頼る事になるだろうから今の内にあの2人は休ませとくべき。
主に魔導書関連でろくな目に遭わないだろうしな!
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