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ていうか、真は予想出来たけどまさかの氷室に笑う。いや、まぁ…確かに精神力は異常に強そうではあるけどさ。
「俺かい? マコトが嫌ならやってみてもいいけど、英語以外はさっぱりで。それでも解除は可能かい?」
「知るか。おい、出来んのか?」
「…! (コクり)」
「え、まじで? なら、俺等も魔術使える可能性がワンチャンあるじゃん」
「一哉は余計な事しそうだからやめろや」
「解除は、これだけで出来るか?」
「…! (コクコク)」
とりあえず、一哉と康次郎は座ってろ。お前等は、ろくでもない事しかしなさそうだから魔術を使えるとしても、使うんじゃねぇ。
そして真が何やらシロに魔導書を見せるとシロがコクコクと頷き、嫌そうな顔をしながら氷室へそれを渡す。
どうやら、ルーン文字を描き念じる的な感じで解除出来るらしいよ。なにそれお手軽過ぎない? ルーン魔術ってそんな簡単なんですか?
ていうか、
「ルーン魔術って文字に魔力が宿ってるとかじゃなかった? そんな適当な感じで大丈夫なの?」
「ルーン魔術は文字に魔力が込められる関係上、対象に文字を書き込むが多いが別に対象じゃなきゃダメって訳じゃねぇんだよ。空に文字を書くだけでも発動はする」
「なにこの眉毛、魔術師かよ」
「即死魔法使って来そう」
「魔術師なのに物理も得意そう」
「強そう(確信)」
「ぎゃはは! 相変わらず、仲良いッスねぇ〜」
とりあえず、真が実は黒魔術師なのはこの際スルーして、今は氷室がちゃんと魔術を解除出来るかどうかである。
なんか不思議そうな顔して魔導書を見てるけど、大丈夫なんですかねぇ? まぁ、シロが大丈夫だって頷いてるから気にしなくてもいいか。それにわたしがやる訳じゃないし。
ちなみにまずは先に舌に刻まれている方の魔術を解除するって事になりました。理由としては、腹に刻まれている方はルーン文字と一緒に見たことない模様? みたいなのもあってよくわからないのと、シロが腹の方は解除が出来ないと頭を振ったので保留って感じ。
「これとこれと…これをシロの舌に向かって、描けばいいんだね?」
「(コクり)」
「で、適当に解除しろ〜とか念じればいいんじゃね?」
「相変わらず一哉が適当過ぎて笑う。いや、まぁ多分そんな感じなんだろうけど」
「シロ、それで大丈夫かい?」
「(コクコク)」
「お、大丈夫らしいよ。じゃ、わたし達は念の為に離れてるからよろしく」
「あぁ、やれるだけやってみるよ」
そしてシロと氷室から距離を取りつつ、2人を見守る。
ていうか、嫌がらない辺りやっぱり氷室は精神力が異常なんだなと思いました。普通は、絶対に嫌がると思うんだよね。魔術ってなんだよ! みたいな。
尚、一哉とか康次郎とかは精神力以前に頭がおかしいから仕方ないけど。
(てか、あいつが敵になる可能性は?)
(さぁな)
(でも可能性はあるよねん)
(まぁな)
(今はまだわからない感じ?)
(そもそも、あの腹のやつを解かなきゃなんも出来ねぇよ)
(あれで色々封じられてるからね)
(あ、そうなの?)
(でも前のクローン女よりまともそうだよな!)
(人間じゃない時点でまともではないんだよなぁ)
(やっぱりザキはバカだった)
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