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えーと、とりあえず化物がいないから1階の部屋を適当に探索してたんだけど。
興味本意で、1番最初に惨状の乱交部屋を見て来たんだけどー。悲惨過ぎて逆に笑った。そして情けない死に方過ぎて更に笑った。
で、今吉さんと一緒に部屋の中を調べたんだけど、変なネックレスだけしか見付からなかったっていう。
ちなみに瀬戸と青峰は廊下で待機ね。普通よりは強いけど、俺等に比べたらちょっとメンタル弱いし。
「それで、隣が千夏がヤバいって言ってた部屋で…化物がいた部屋ね」
「………」
「………」
「…え、なにその顔。もう化物いないっぽいけど、まだヤバい感じするの?」
「…なーんか、嫌な感じするからやめた方がいいかなって」
「なんつーか、やめた方がいいんじゃねぇの?」
「…ほな、やめとこか。わざわざ、危ない橋を渡る必要ない訳やし」
「じゃあ、次の部屋に行きましょうか」
んんんー、なんかヤバい。
全く何も感じていない瀬戸は、頭を傾げてるけど…その部屋は危険な気がするんだよねー。
化物もいないっぽいけど、嫌な感じするし。それに青峰もそう感じてる時点で、その部屋を探索しない方がいい理由として充分過ぎるでしょ。
つーか、これを感じない辺りやっぱり瀬戸は探索に向いてないよなぁー。ま、ラテン語とかが読めない俺等だけで探索するのも危ないけどさぁ。
で、前に瀬戸達が探索した部屋をスルーして更に奥の部屋に向かう。パッと見、本当にただのでかい屋敷っつーか。特に変なところはないんだけどねー。ま、化物がいる時点で普通じゃないけど。
そんな事を考えてると、瀬戸がこの部屋は平気そう? と言わんばかりに振り向いたので、軽くドアを見つめる。
「んー…まっ、大丈夫じゃん? さっきの部屋みたいなのは感じないし」
「青峰はどうや?」
「んあ? 別になんも感じねぇけど」
「ほな、ワシが開けるわ。唯一、文字が読める瀬戸くんになんかあったら困るしな」
「じゃあお願いします。とりあえず、部屋に入ってもすぐに声は出さないで下さい。俺がドアに書かれた文字を確認するんで」
「わかった。ほな、開けるで」
ゆっくりと今吉さんがドアを開けているのを周りを警戒しつつ、見つめる。
なんてーか、焦れったいよね。前の時みたいに戦える相手じゃないし、簡単に探索出来ないのが面倒臭い。それに俺は、ラテン語もフランス語もドイツ語もわかんないし。
日本語にしとけとは言わないけど、せめて英語にしとけよって感じ。まーじ、面倒。
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