03*(4/4)
そんな事を考えている内に続々と他の連中が部屋に集まって来て、全員が集まり終わったのを確認した真が1階であった事を詳しく説明した。
そして静まり返る面々。
いやぁ、まぁ…うん。
そりゃあ、黙るよね。
で、そんなのを無視して見付けて来た本と瓶について続けて説明をし出す真である。いや、わたしとしてはそっちが気になってたからいいんだけどさ。
そしてどうやら、本だと思ってた物はまたしても魔導書だったらしい。で、最初の部屋で見付けたノートの方がかなり有力な情報だったみたいで正直驚いている。なんていうか、思ってたより早い段階で脱出方法っぽいのがわかったのはでかいし。
尚、脱出方法に必要な物。
「え、脱出無理じゃね?」
「そうだな」
「女が千夏だけの時点で察した」
「…有り得ねぇもんなぁ」
「おい、わたしを見るなしね」
「あ、あの…聖女の血って…そもそも聖女って具体的にどんな女性の事なんですか…?」
「せやなぁ、千夏とは正反対って感じやろか。間違っても、千夏が聖女とか有り得へんで!」
「今吉さん死んでください」
期待外れと言わんばかりにわたしを見る霧崎のメンバーにイラッとしたのも束の間、桜井がおずおずと "聖女" について今吉さんに聞くと、満面の笑みでわたしを見ると軽い感じで答えた。
とりあえず、否定は出来ないがムカついたんで死んでください。しかし、 "聖女" ではないと自負しているので、仕方がない。
ていうか、 "聖女の血" ってなんか具体的過ぎるんだよなぁ。しかも、血ってだけなんだよなぁ…つまり "聖女" 自体は死んでてもいい訳だよね。
なら、
「死んでた女が聖女の可能性は?」
「え、その女は犯されてたんでしょ? なら聖女じゃなくね? 穢れまくってんじゃん。まぁ、そっちの聖女じゃない可能性もあるけど」
「ド直球過ぎて草」
「仮にそっちの聖女だとしても、あの死体を見る限りそんな風には見えなかったがな」
「見た目プリーズ」
「色白金髪ギャル。ピアスも開いてたし、タトゥーも入ってたな」
「なにそれえっちじゃん。羨ましいんだけど」
「お前も化物に殺されろ」
ていうか、唯一の希望が潰えたんですがその辺りはいいんですかね? まぁ、そんな簡単に脱出が出来るとは思ってはなかったけどさ。
んー…まっ、ないもんは仕方ないし。他の脱出方法を探すしかないよなぁ。
それになんか色々と使えそうな魔術もあるっぽいし、まだ脱出の可能性はあるから大丈夫大丈夫。まぁ、わたし達の中に魔術が使える人がいるかは知らないけどな。
(マジで千夏さん、聖女じゃないんスか?)
(むしろ、千夏のどこが聖女だと思ったの?)
(えー、実は純潔とか)
(ぶふ、絶対にないっしょ)
(はっ? キレそう)
(え、なに処女なの?)
(いや、まぁ違うけどね)
(えぇ、千夏さん非処女なんスかぁ)
(なんで残念そうなんだよ)
(いや、ギャップを求めて!)
(高尾が上級者過ぎて笑う)
(千夏にギャップとか見た目と性格でお腹いっぱいでしょ)
(それな。花宮とセットで腹下すレベル)
(ぎゃはは! まじウケる!!)
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