03*(2/4)
そしてヤバそうな部屋を通り過ぎて、次の部屋の前に着いた訳だが…んー、特には大丈夫そうだけど…って感じ。
嫌な予感はしないけど、安全な気もしないみたいな?
そんな感じで微妙な顔をしているわたしに真がまた難しい顔をしていたが、ドアノブに手を掛けたので覚悟を決めた。
まぁ、開けなきゃなんも始まらないしな。大丈夫大丈夫、黒幕がジグソウじゃない限りはドアを開けてショットガンでガンッとかはないはず。ていうか、やめろ。
そしてゆっくりと真がドアを開けて、中を軽く見るが…なかなか中に入らない。つまり、すぐに部屋に入らない理由がある訳で…
とりあえず、部屋の中を見ようと真の背後から身を乗り出そうとしたら、真に止められた。
……あぁ、はい。りょーかい。
真がわたしを止めるって事は、それなりの理由があるだろうし。中に入らないんじゃなくて、入れない可能性。
そしてゆっくりとドアを閉める真に、また康次郎と健ちゃんが不思議そうに頭を傾げている。ダメだ、こいつ等。
とりあえず、真に最初の部屋に戻るかをアイコンタクトで伝えるとどうやら戻らないらしい。まぁ、いいけど。
そして更に隣の部屋の前まで来た。早くも4部屋目で笑う。しかも、1部屋しか確認してないっていう。
で、中の様子を窺いゆっくりとドアを開けて…真が中に入ったので、そのままわたし達も部屋の中に入る。
そしてすぐにドアをチェックすると "quietly" の文字のみだった。
う、うわぁ…。
で、すぐに口を開こうとした康次郎の口を全力で押さえる。それはもう、本気で。そしてドアを指差すと、康次郎も察したらしくコクりと頷いた。さすがにこれは、わかるよね。
仕方なく無言で部屋の中を調べる事にして、なるべく物音も立てない様に怪しげな棚を調べたりした。その結果、魔導書っぽい本・白い粉が入った小瓶・小さなメモ帳を見付けた。
で、最初の部屋に戻らずにそのまま地下へと帰ろうとしたんだけど…
「おい、走れ!!」
「わ、わかってるけど」
「…なんだあれは?」
「いいから、前見て!」
「さっさと走れ!!」
わたしが感じていた嫌な予感は、当たっていたらしく…あの例の部屋を通り過ぎたところで、まさかの化物も部屋から登場。見るからにヤバそうな化物に、思わず血の気が引いた。
そして真の声に弾かれた様に走り出す。
わざわざ最後尾になる真に不安を感じつつも、さすがは運動部…化物に追い付かれる事なく階段前に着き、大胆にも階段を全飛びする。
あんな化物に殺されるくらいなら、足を折る方がマシなのでわたしも躊躇なく飛んだ。最後に真が無事に降りて来て…崩れる様に4人でその場に座り込んだ。
ヤバい…久し振りに生命の危機を感じた。
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