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一応、儀式をする部屋は決めていたのでその部屋に向かうと既に何人かは集まっていた。
まぁ、全員を集める必要はないから主力メンバーのみで問題はないだろうがな。
「あれ…花宮さん、シロに回復して貰ったんじゃ? まだ顔色が良くない様に見えますが…」
「さぁ、なんでだろうなァ?」
「なんでもいいから、お前は早く来いや」
「うっせ、勝手に準備してろ。こちとら頗る体調も悪けりゃ気分もわりぃんだよ、クソ女」
「なんだお前、生理中の女子かよ」
「なに千夏は、自己紹介してんの?」
「うっせ! 一哉は、役に立たないから帰れ」
「はっ? キレそう」
既にガチャガチャと色々と準備を始めている千夏が俺を急かすが、無性に腹が立つので手伝わずにその様子をただ見ている。
ちなみに役に立たずと言われた原は、座り込んで儀式の順序を確認している千夏を押し潰す様に覆い被さって邪魔をしている。
それを見て高尾がゲラゲラと笑っているが、わりとマジで潰されているらしく千夏が苦しそうな声でブチギレてる。
「ねぇ、花宮」
「あ?」
「一応、話はしたんでしょ? なら、シロにちゃんと回復して貰ったら?」
「別に俺から頼んだ訳じゃねぇし、要らねぇ」
「ふぅん? 花宮もシロに助けられてばっかりは嫌だもんね」
「ヤケに突っ掛かるな」
ザキは千夏に絡む原を止めに行き、古橋はそれについて行く形で更に原と一緒になって千夏を構っている。
そして、健太郎だけが俺の隣で何か言いた気な顔をしてそんな奴等の様子を見ていた。
「まぁ、俺からしたら花宮もシロも同じに見えるからね。どっちも千夏に振り回されてるし」
「一緒にすんな」
「張り合うところとか、お互いに自分に出来ない事がある度に腹立ててるところとか」
「………」
「まぁ、どっちの気持ちもなんとなくわかるけどさ。でも出来ない事は出来ないんだし、千夏の奇行についてはそれこそ今更じゃん。花宮らしくもない。使える駒は使い潰すまで酷使するのが、花宮でしょ」
……はぁぁぁあ。
だから、健太郎は嫌いだ。
嫌なところを的確に突いてくる上に、普通ならスルーする筈の事を平然と言ってくる。
仮に同じ気持ちだとしても一切口に出さない原や古橋とは違って、恥ずかし気もなく自分の気持ちを口出せる健太郎は本当に面倒臭い上に厄介だ。
ちなみにザキはまぁ…色々と違うからスルーする。
(そもそも、シロも悪魔ってより子供っぽいよね)
(…遠回しに俺も子供っぽいって言ってんな?)
(うん、自覚がある様で何より)
(うっぜぇ…)
(まぁ、張り合える相手がいて良かったね)
(何が良いんだ、しね)
(子供っぽい花宮を見れるところとか?)
(オマエ、たまに本当にうっぜぇよな)
(常にウザい原には負けるよ)
(それは否定しねぇけど)
※なんだかんだ仲良しな花瀬コンビ
そして花宮を子供扱いする唯一神の瀬戸
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