35*(2/4)
ぐ、ぐへぇ…つ、疲れた。
わりとマジの取っ組み合いをしたので、普通に疲れた。だが、真は涼しそうな顔をしている。大変、腹立たしい。
もういいよ、わかったわかった。わたしが寝ればいいんだろ。無駄に暴れて疲れたから多分寝れるよ、クソが!
「……寝る」
「…はぁ!? おかしいだろ! さっきまで寝ねぇって言ってただろーが!」
「テメェのせいで無駄に疲れた」
「そりゃあこっちの台詞だ!」
「おら、さっさとソファーに行けよ。優しい俺が譲ってやったんだからな」
「嫌ですぅ! わたしはベッドで寝ますー!! 先にソファーで横になるって言ったの真なんだから、真がソファーに行けよ!!」
なんなの? ソファーで横になるって言ったり、ベッドで寝るって言ったり! お前は、情緒不安定かよ!(盛大なブーメラン)
そしてそんなわたしを無視してベッドに潜り込む真をわたしが許すはずもなく、わたしも負けじとベッドに潜り込み布団を全力で奪った。
ぬくぬく、あったけぇ!!
とか思ったら、背中を蹴られてベッドから転げ落ちた。
「ふはっ、わりぃな。お前と違って脚が長くてなァ?」
「…ハッ、部内で1番チビの癖によく言うぜ」
「…んだとブス」
「あん、またやんのか?」
「…チッ、お前は本当に面倒くせぇな。大人しく寝ろよ」
「お前が蹴り落としたんだよ」
「はっ、知らねぇな」
クソうぜぇな、この眉毛。
とりあえず、ベッドに再び潜り込むと真が背を向けた。
いや、そんな露骨に背を向けられるとわたしも蹴りたくなっちゃうなー! ベッドから転がり落としたくなっちゃうなー!!
とか思ってたら、すげぇ嫌そうな顔をしながら真が振り向いた。
「蹴ったら殺すからな」
「なんでバレてんだよ」
「お前が考えそうな事だろ」
「つーか、落ちるからもっとそっち行けや! わたしが真ん中で寝るんじゃい」
「当たり前の様に真ん中で寝ようとしてんじゃねぇよ! つーか、痩せろデブ!」
「デブじゃねぇよ! わたしがデブなら全世界の大半がデブになるわ!!」
そして真ん中で寝たいわたしがグイグイと真を押すと、ふざけんなとかなんとか言いながら抵抗して来る真。
ベッドの端って痛いじゃん! 特にこのベッドは、古いんだかなんだか知らないけどめっちゃ固いし痛いんだよ! 骨がゴリゴリすんだよ!!
で、暫く攻防した結果…
「苦しい、キモい、ウザイ」
「黙れクソブス、さっさと寝ろ」
「わたしを抱いて寝れるとか感謝しろや。泣いて喜べよ」
「こっちのセリフだ。そもそも、普段はテメェから抱き付いて来る事の方が多いだろうが、痴女が」
「記憶にございませーん!」
「ふはっ、写真も動画もあるけどな」
「悪趣味やめろ、消せや」
なんか向き合って攻防していたので、真に正面からホールドされたって感じです。
いや、多分だけど今の真はマジで眠いんだと思う。いつもならこんな事しないし。ていうか、既に静かだし、普通に目閉じてるし。
という事で、なんか色々と疲れさせたのはわたしのせいな気がしたので、仕方なく大人しくした。
だけど、正面からホールドだと苦しいから背を向けさせろやと無理矢理寝返りを打ったら、舌打ちされた上に物凄いガッチリホールドされた。
なんやこいつ、わたしの事大好きかよ。そこは、逆に離せよ。
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