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と、その前に周りの連中に比べてかなり顔色が悪い真と健ちゃんの元へ向かう。
なんとなくだけど、この2人が率先して精神力を注ぎ込んだんだろうなぁ。いやね、この2人だけ指先が切れてんのよ。
無理矢理、精神力を上げたというか…質を上げたというか、まぁ早いとこが血をおまけに入れました的な感じね。
「健ちゃんはまだわかるけど、真まで無理する必要なかったじゃん。バカなのかな? わたしの事、ちょー好きかよ」
「自惚れてんじゃねぇよブス」
「俺と花宮は、魔術の軸になっただけだよ。何があった時に俺と花宮に跳ね返る様に」
「シレッと、とんでもねぇ事してんな。つまり、失敗した時の代償を全受けする気だったって事? そんな一か八の博打をやってんじゃないよ」
「どっちにしろ、千夏が起きなきゃ儀式は出来ないんだからこのくらいの無理はするよ。それに、千夏だって可能性がある方に賭けるでしょ」
「そりゃあそうだけどさ。命削り過ぎだろ」
「勝手に悪魔と約束しまくってる千夏に比べたらマシ」
「根に持ってやがる」
ま、まぁ…なんだかんだで一応は無事だった訳だし、余り突っ込まなくていいや。なんか、面倒臭いし。
だけど、ちょっとだけ悪いなぁって気持ちがあったので…こっそりシロに2人の回復を頼みました。もちろん、面倒だから指の傷じゃなくて精神力の方ね。
だがしかし、なんか言いたそうな顔をされたので逃げる様にシロと一緒に部屋を出た。
で、部屋を出て物凄い有り様の廊下と部屋に笑った。いや、嘘だとは思ってなかったけど、ここまで酷いとは思ってなかったし。
つーか、わたしの呪い怖過ぎかよ。わたし自身が爆弾かなにかだったんですか? とんでもねぇ事されてんな、わたし。
「なんかよくわからんけど、まだわたしに呪いとか掛かってる可能性ってある?」
「絶対にないとは言えないけど…多分、大丈夫だと思う。かなり特殊なモノだったし、呪いを重複させるとしても掛ける方にかなりのリスクがあるだろうから」
「ほーん? ならいいけどさ。また急にわたしが爆発とかしたらシャレにならんし」
「うーん…僕が近くにいればどうにかなるとは思うけど」
「つまり、シロと必要以上に離れられなくなった感じか。まぁ、今までと大して変わらんから問題ないか」
まぁ、シロが気付けないモノをわたし達がどうにか出来る訳もないしな。
とりあえず、シロと一緒にいれば問題ないって言うなら素直に一緒にいればいいし。
だけど、そんな状態で儀式して大丈夫なのか? ていうか、わたしはまだいいとして他の連中は大丈夫なのかね? もし、見えない呪いがあるとして…儀式をしたら呪いとかも消えるのかねぇ?
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