有能な生け贄 | ナノ
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とりあえず、まだ魔法石を使うかどうかもわからないし。ていうか、わたし達の勝手な思い込みな可能性も全然あるからね。

ただ、この儀式方法だと健ちゃんが言ってた様にコストが高過ぎるから…何かしら裏があるんじゃないかってなるのは仕方ないと思います。

しかも対象が多い訳じゃん? そりゃあ、1人か2人ならあんまり気にしないかもしれないけど…十数人ってなったら、色々と大変そうってのはなんとなくわかるじゃん。



「で、魔法石の名前と見た目はまとめ終わったけど…なんとなく、ヤバい部屋にある魔法石がどれかわかっちゃうくらいにはわかりやすいな」

「なになに? 全部言ってみて」

「赤がカーネリアン…意味は、リラックス・落ち着き・精神バランス。青がセレスタイト…意味は、清浄・浄化・博愛。緑がダイオプサイド…意味は、道標・信頼。白がウレキサイト…意味は、見通す心」

「全体的に良さそうな意味合いやんな。で、最後が問題の黒か?」

「その問題の黒がヘマタイト…意味は、身代わり・生命力・秘めた思い。ってな感じですね」



ちなみに他にも魔法石が載ってるんだけど、儀式に必要な魔法石はこの5つだと思う。ていうか、ネックレスになってるのが全部で9種類あるんだけど色と形状的にこの5つって感じ。後は、指輪が2つあるんだけど…儀式には関係ないっぽいからスルーで。

…なんていうか、アレだよね。未だにパワーストーンとか色々あるけど、この魔法石を見たらなんとなく納得がいくというか…なるほどなってなるよね。



「へぇ、色々とあるんだね。他の4種類はどんなのがあるんだい? 一応、知っておきたいんだけど」

「室ちんってば、あんまりそういうの興味無さそうなのに〜。なんか意外〜」

「今回、知識はいくらあっても得にはならなくても…損にはならないって事がよくわかったからね。少しでも知識として知っておこうかなって思ってさ」

「ほれ、魔導書なんかについて色々知ってても、得にならないって言われとるで!」

「別に損にもならないんでいいんですよ」
「愉しければいいんですよ」
「ただの興味本意なんで」

「と、あたおか3人衆が申しております」



うるせぇ、バカ。
むしろ、今回は魔導書が読めるってだけでかなり優位に運んでるんだぞ。これでもかなり良い条件なんだからな。

むしろ、真と健ちゃんがいなかったら詰んでたまであるからね? 要らない知識ではなかったからね? むしろ、知っててくれてありがとうって言われるレベルだからね。

ちなみにわたしは、真と健ちゃんよりも知識量は下なのでそこまで役には立ってないです。

だがしかし、魔導書を知ってる事に関しては頭がおかしいと言われても否定は出来ないのであった。いや、でもたまに調べるでしょ? ムカつく相手をどうしてやろうかみたいなノリでさ。




(確かに、正直ドン引きしたけどよ…そのお蔭でどうにかなってんだからあんまり言うなって)
(…福井さんってマジでいい人ですよね)
(福ちんって、なんか千夏ちんに気に入られてるよね〜)
(ちげぇよ、お前も含めまともな人間が少ねぇからだよ)
(尚、まともじゃない方に千夏も含まれてる模様)
(当たり前だろう。千夏がまともなはずがない)
(一哉と康次郎には言われたくねぇんだよなぁ)
(いや、霧崎の皆さんはみんなまともじゃないんで!)
(ドストレートで草ァ!!)
(高尾もまともではないけどな)
※なんだか余裕が出て来た

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