有能な生け贄 | ナノ
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まぁ、最悪は探索の途中でも帰って来るだろうし、大丈夫っしょ。赤司は、流石にそこまで馬鹿じゃないだろうし。

雑に探索されて、見落としした方が色々と面倒になるし。無理ってなかったら、潔く撤退して来てくれた方が次に行く連中も楽だからね。



「ねぇ、千夏」

「んー?」

「儀式についてだけど、必要なモノと呪文は当たり前だとして魔法陣はどうするの? これ、千夏が描く感じ?」

「えっ、」

「あの本には、そこまでは書いてなかったわよね…。ど、どうなのかしら? 誰でもいいなら問題はないと思うけど」

「儀式を行える人物を指定してるくらいだ、魔法陣も指定された人間の可能性が高いが…逆に指定外の人間の可能性もない訳じゃない」

「なぁ、魔法陣を誰が描くかってそんなに重要な事なのか?」

「重要だよ。簡単に言えば、魔法陣は爆弾で千夏はその爆発のスイッチを押す人って感じ。魔法陣は儀式の土台って事」



う、わぁっ…!
完全に頭からすっぽ抜けてた。
確かに、健ちゃんが言うように魔法陣は儀式のするにあたってなくちゃならないモノだし、それを誰が描くかってかなり重要な事だよね。

普通の儀式なら、誰でも良さそうなんだけど…この儀式は、わたししか発動出来ない訳で…つまりは、普通じゃないんだよね。

となると…わたししかスイッチを押せない爆弾だとしたら、普通に爆弾もわたしが作ってないとおかしいんだよなぁ。

……んんん!?



「待って待って、すげぇ恐ろしい事に気付いたんだけどさ。ていうか、気付かなきゃよかったレベルなんだが」

「…俺も。液体と粉末が4種類なのに魔法石が5つっていうのが既に変だなぁとは思ってたんだけどね」

「ここでわたしと健ちゃんの察しの良さが裏目に出てくるぅ!!!」

「ん? どういう事なん?」

「魔法陣は、魔法石を使用した者が描く可能性が高いです。そもそも、千夏が1人で全てをこなすにはコストが高過ぎるんですよね、この儀式」

「……ふはっ、なるほどな。それで魔法石か」



そして真も気付いていくぅー!

まぁ、簡単にいえば魔法石を使ってわたし以外の誰かが魔法陣を描けよって感じですね。

で、よく思い出して貰いたい。緊急事態とはいえ、知識なしに魔法石を使った人間がどうなるかを…。

つまり、5人程死にますねぇ!! 儀式には犠牲は付き物ってか! だいぶ、ふざけてますねぇ!!


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