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どうやら、わたし達がギャーギャーと騒いでいる間にシロ達は2階へ探索しに行ってしまったらしい。
いや、せめて一言くらい声掛けてけよ。絶対にわたし達の声とか聞こえてただろ。
…いや、だからか。
今は触れないおこう…的な。
「お、随分とスッキリした顔になったやん。ちゃんと話せたんか?」
「言葉のぶん殴り合いの末、リアルファイトにまで発展しました。今吉さんのせいです、どう責任取ってくれるんですか」
「ハッハッハ! 仲良くて安心したわぁ!!」
「わたしの話聞いてました?」
「とりあえず、いつもの千夏さんと花宮さんって事ッスよね。常に殴り合いしてますもんね!」
「お前は、わたしをなんだと思ってんだよ。つーか、わたしが一方的に殴られたんだよ! このクソ眉毛にな!!」
「実際、先に手出したの千夏だけどね」
「健ちゃんは黙ってて」
いや、もうわたしと真の殴り合いの話はどうでもいいんだよ。しかも、このわたしが泣かされたとか…マジでどうでもいい上に腹が立つから、もう話すんじゃない。
で、わたし達の会話に相変わらずゲラゲラと笑っている高尾を無視して、魔法石について何かわかる人がいるかを聞いた。
まぁ、最初から期待はしてないけど…もしかしたら、何かの間違いで実は親が炭鉱で働いてて〜とかあるかもしれんし。
「うーん、流石におらんかぁ。そもそも、花宮や瀬戸くんが知らん知識を俺等が持っとる訳ないやん」
「今吉さんは、俺と健太郎をなんだと思ってるんですか」
「歩く知識本」
「自分の得になるモノか興味があるモノ以外、別に調べたりしないんで」
「俺は、興味があるモノしか調べたりしないかなぁ」
「その範囲が規格外ッスよね〜。普通、魔導書とか読めないッスよ」
「真と健ちゃんは普通じゃないからね、仕方ないね」
「ぶはっ! いや、千夏さんも負けてないッスけどね!」
と、結果はまぁわかりきっていた通り…誰1人として石についての知識を持っている者はいなかったと。
はい、役立たず!
自分を含めてみんな無能!
まぁ、知らないものは仕方ないので…後はシロにどうにかしてもらうか、自分達で自力で判断するしかないなぁ。
でもシロの口振り的に儀式について知ってるのは、魔方陣の方だけでそれに必要なモノに関してはよくわかってなさそうなんだよなぁ。
そもそも、シロは悪魔な訳で…わざわざ必要なモノとか要らないって言ってたし。ていうか、人間には魔力がないから儀式用の贄が必要になる感じだよね。
よく考えたら、魔法石だって魔力が宿ってる訳だしね。
ていうか、儀式を手伝ってくれるなら普通にシロが儀式すればよくね? って思うじゃん? なんと、特殊扱いされてるわたしにしか儀式を行う権利がないんですよね。
まぁ、普通に儀式についてのメモに儀式を行えるのは1人って書いてあるしな。
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