有能な生け贄 | ナノ
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まぁ、なんていうか千夏がクソなのは今に始まった事じゃないし? 深く考え過ぎなんだよ、花宮もザキも。

つーか、俺が千夏を追い込んで泣かしたせいかもしれないしね! 自分勝手に死ぬ気でいるんじゃねぇぞ、偽善イイコちゃんがよぉ! って、かなり言いたい放題言ったからね。

だから、死ぬ気はないけどめちゃくちゃやってるみたいな? いや、だってさ? あいつ、本当に俺等の気持ち無視するの好きじゃん? しかも、自分の為に自分を犠牲にするってのがマジクソ質悪いからね。



「はぁ…俺は、千夏を信じてるからこそ…話してほしくて、出来る事なら力貸しやりてぇだけなんだけどなぁ」

「ザキ、マジでイイコちゃんじゃん」

「千夏からしたらそれが重いんだろう。変なところでネガティブだからな、千夏は」

「それは確かにそう。つーか、なんなら俺がもっぺん泣かしてこよっか。なんか、むしゃくしゃしてるし! 結局は自分勝手じゃねぇかクソが!って」

「意味なく泣かせ様とすんな! つーか…多分、瀬戸がちゃんと話してくれてるだろうし、今は待ってようぜ」



いや、その瀬戸もかなりメンタルやられてなかったっけ? まぁ、なんか雰囲気的に千夏となんか話したみたいだし? ある程度は回復したっぽいけど、今の瀬戸とか俺並みに千夏を責めそうなんだけど。

ていうか、普通に考えて悪いのは千夏な訳だし。いくら、瀬戸が千夏に甘くても今回はガチめの説教されてそう。

そもそも、千夏ストッパーの花宮と瀬戸が早々にメンタルやられてんのが悪い。つまり、千夏がなんもかんも悪い。流石はクソだぜ!



「つーか、花宮の気持ちもわからなくもないけど、今のテンションでいられるとウザい上にザキとか瀬戸に伝染するからやめてくんない?」

「お、おい…言い方!」

「実際そうでしょ。頭の良い花宮なら自分がどういう立場で、どんだけ影響力があるか理解してるっしょ? まぁ、俺と古橋はちょっとアレだけど」

「お前と同じとは心外だ」

「だってお前、ポーカーフェイスとか通り越してマジで俺は気にしてないぞって顔してんじゃん」

「ポーカーフェイスなのに、顔の変化がわかるのか。凄いな」

「いや、うっざ! もうマジ面倒臭い! まぁ、古橋の事はどうでもいいけど…いい加減、花宮も頭冷えたっしょ? だから、花宮はさっさと千夏の事を言葉でぶん殴るべき」



つーか、花宮は俺等なんかよりも千夏と付き合い長いんだからわかってんでしょ。

まぁ、だから余計に許せなかった部分もあるんかもしんないけどさ。

今の暴走機関車千夏を止められんのは、捨て身で人身事故起こせる花宮しかいないからね! まぁ、いつもなら瀬戸でも平気なんだけど、今の千夏は瀬戸だと止まらなそうだからね。



(…それ結局、千夏泣かね?)
(泣かせるに決まってんじゃん!)
(お前は、本当に千夏に厳しいな!!)
(千夏が面倒臭い方向にクソだから悪い!)
(それは原も同じだろう)
(そもそも、全員クソっしょ)
(ひ、否定はしねぇけどよ)
(で、俺にここまで言われて黙ってんの?)
(……チッ、しね)
(舌打ちからのしねは流石に草)
※千夏ちゃんには厳しいけど真面目な原ちゃん

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