で、前と同じ様にシロがわたしの精神力を回復してくれたんだけどさ…なんていうか、前みたいに目に見えてシロに変化がないので本当に解除出来たのかがよくわからない。

…いや、シロはニッコニコだけどさ。

つーか、なんか真がわたしから離れなくてキモいんだけど。支えてくれたのは有り難いけど、やっぱりお前も健ちゃんと同じで病んでの？ 千夏ちゃんがメンタルケアしてあげようか？

まぁ、それよりシロが先か。



｢で、解除出来たの？｣

｢んー、５割くらい？｣

｢…は？ 待って…えっ、じゃあ今までのシロは何割解除だったの？｣

｢え、盛って２割かな？ だから、あんな使い魔相手に苦戦するとか屈辱的だったよ｣

｢ちなみに５割の今のシロは、１階の化物に勝てんの？｣

｢うん、もう勝てるよ｣



…マジかよ。
え、アレ？ これ別に完全に封印解除しなくても良くね？ ていうか、このまま協力して貰って儀式を終わらせてから解除の方が良くね？

普通にシロの言動から儀式するには、完全にシロの封印を解除しないとダメなのかと思ってたんだけど…うぅん？



｢だから言ったでしょ？ まだ僕の方が立場は下だよって｣

｢勝手に心読むじゃん｣

｢おねぇちゃん、分かりやすいんだもん。それで探索はどうするの？ 僕が使い魔だけ皆殺しにして来ようか？ 使い魔を召喚する魔法陣も消すし｣

｢シロは、一緒に探索に行きたくないんだ？｣

｢そんな事ないよ。ただ使い魔殺す場面を見るの嫌じゃないかなぁって、もうほぼ人間みたいな見た目だし｣



あぁ、なるほど？ だが残念だったな。

わたしは、見知らぬ人間が目の前で死んだところで別に動揺はしないぞ。だって、知らんし。ていうか、普通に化物だってわかってる訳だし？ 見た目が人間だとしても問題ない。

ていうか、わたし達これでもクローン女のせいで変にメンタル強いからね。なんていうか、見た目で惑わされないから大丈夫大丈夫。



｢ちゅーか、なら時間に縛られなくなったって事やんな？ 化物が強化されたところでシロがどうにか出来るって事やし｣

｢使い魔を召喚する魔法陣を消せば、そうなるよ。ただ、制限がない魔法陣だから放って置くと僕級の悪魔も召喚されるよ｣

｢え、悪魔も出てくんの？｣

｢うん。今は使い魔が召喚されてるけど、次は悪魔が召喚されるよ｣

｢…なら、まずはその魔法陣を消しに行った方が良さそうですね。それとシロは、特に志波さんと一緒でなければ探索に行かない訳じゃないんですよね？｣

｢うん。そういう約束だし｣



…いやいや、流石にシロ並の悪魔がポンポコ召喚されたら洒落にならん。つーか、普通にシロが地下に来れてる時点で悪魔には地下の魔法陣は効果なさそうだし、詰むでしょ。

そしてなんかよくわからんが、赤司がわたしを探索から外そうとして草。

急にどうした。


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