有能な生け贄 | ナノ
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そして、とりあえず残りの2部屋も調べたんだけどさ。まぁ、普通に儀式に必要なモノが見付かったりと収穫はあったんだけど…3階に行きたいじゃんか。

別にヤバそうならやめればいいしさ、わたし達が行った時とどんだけ変化してるのかも気になるし。

ちなみに隣の見えないモノがある部屋は、今はスルーする事になりました。



「いたっ、いたたっ! いてぇよ! このクソが!!」

「千夏はすぐ勝手に動くからな。こうでもしないと安心出来ない」

「それな。古橋は、そのまま千夏を捕縛しててねぇ〜」

「お前等は、わたしをなんだと思ってんだよ! しね!」

「ま、まぁ…興味本意で色々と触ったりしそうだしな。千夏は、大人しくしとけって」



3階への階段を上ってる最中に不意に後ろから腕を掴まれたと思ったら、物凄い力でネクタイで手首を縛られました。おい、ふざけんな! わたしは、犬かよ!!

だがしかし、誰もわたしを助けようとしないのであった。まさかのシロも "おねぇちゃんに何かあったら困るから…" とか言い出す始末である。

いや、いくらわたしでもむやみやたらに突っ込まねぇよ! そこまでバカじゃねぇからな? おい、勝手に前を歩くな! 退けや、このクソガム!!

そして康次郎に引っ張られながら3階へと着いた訳だが、



「特に変わったところなくね? つーか、嫌な雰囲気とかもしねぇし」

「シロの話では、花宮が化け物を消滅させたんだろう? なら、安全なんじゃないのか?」

「壁に擬態してた魔物は、間違いなく彼が消滅させたよ。だけど、他の魔物がいないとは限らないから」

「…そうですね。しかし、探索が終わってないのは危険そうな部屋と3階だけなんですよね」

「とりあえず、部屋に入らずにぐるーって廊下を回ってみるとかどうよ?」

「……もしもがあるから、あんまり強くはないけど障壁を貼っておくね」



そして部屋に入らないという事で、様子見をする事になったんだけど…もしもの時にって、シロが障壁なるモノを全員に貼ってくれました。いや、見た目とか全然変わらんし…何がどうなったのかわからんけどね。まぁ、なんか化け物の攻撃やらをある程度だけど防げるらしいよ。

ていうか、普通に魔力を無駄使いさせてる気がして仕方がない。いや、別にわたしが補給してあげればいいんだけどさ。なんていうか…ちょっと不安なんだよなぁ。いくら、シロの能力だとしてもわたしのプライドが許さんのだよ。

まぁ、次に補給する時に誰も来させない様にすればいいだけの話だけどさ。



(壁、触ってみるよーん)
(おう、気を付けろよ)
(わたしには触らせねぇ癖に)
(千夏は勝手に触るからな)
(どうですか? 何か違和感などは?)
(んー、別に普通の壁っぽいけど)
(………、使い魔が上がって来たかもしれない)
(えっ?)(は?)(え?)
(まだ感覚は完璧じゃないけど…こっち)
(ちょちょちょ、あうちっ!)
(…しっ、おねぇちゃん静かに)
(…うわ、まじでなんか物音するし)

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