さよならと嗤う | ナノ
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あぁ…眠くなって来た。
ていうか、わたし気絶から目覚ましてしてからずっと寝てないよね。しかも、その後の探索はほぼゾンビと戯れてたし。

むしろ、よく起きてたなって感じで起きてるよね。そしてお腹も減った。携帯食料とか腹の足しにならん。



「…んーーー」

「あ、千夏が寝そう」
「あの顔は寝るな」
「え、下着で寝るのか?」
「眠そうだね」

「ぎゃはは! 顔でわかるんスか?」

「んーーーねる」

「えぇ、俺? 瀬戸か古橋んとこ行ってよー」

「うっせぇ…動くなしね」



もう寝れればなんでもいいので、隣にいた一哉に寄り掛かり目を瞑る。

んーーー眠い。
これは、本格的に体が休息を求めている。まぁ、足ガックガクになるくらい無理したからね。当たり前っていえば当たり前なんだよなぁ。

ていうか、普通に肌寒いんだけど。本当に誰もTシャツを貸さない辺り、まじで霧崎はクソばっかりだよな。

仕方なくゆっくりと体を起こし、未だに何かを話し合ってる真達の方を見る。



「まーこーとーー!!」

「はい、後で花宮に怒られるやつ」

「ていうか、お前等がTシャツ貸してやればいい話だったろ…」

「えぇ、目の保養だったし」
「脱ぐの面倒だったから」
「まぁ、なんとなく」

「つーか、千夏さんがいいなら俺の貸しますよ?」

「高尾かぁ…高尾、高尾ねぇ? んー、まぁ黄瀬と青峰よりはマシかな」

「ぶはっ、まじッスか?」



黄瀬と青峰よりかは、遥かにマシなのは確か。ていうか、もうまじで眠いから高尾のTシャツでもいい気がしてきた。

そして高尾にTシャツを借りようかと思っていたら、凄い勢いでわたしの顔面に何かが飛んで来た。

あ、これ真の匂いだわ。
早い到着でわたしは大変嬉しいです。そして顔に叩き付けられた物を剥がすと、案の定めちゃくちゃキレてる真がいた。

うわ、寒そう。



「うっせぇんだよ、さっさと寝てろブス」

「その上着も寄越せよ」

「テメェは何様なんだよ、あぁ?」

「千夏様だよ、早く寄越せ。眠いし寒いんだよ、眉毛」

「凍えてしねよ、ブス」

「とかいいつつ、脱ぐ花宮はやっぱりツンデレだよねー」

「うわっ…花宮さんほっそ! 細マッチョ!」

「お前等も騒いでねぇで、少しは役に立つ事でも考えてろよ。少し経ったら、赤司から話があるだろうがな」



そんな事を言いながら、わたしに上着を放り投げるとYシャツ1枚でネクタイを締め出す真に笑いそうになる。真面目かよ! いや、まぁ…ネクタイしてない真は違和感半端ないけど。

そして真のTシャツを着て、上着を羽織っていざ眠る体制に入る。なんか一哉が"ちょっとー花宮くさいんだけどー"とかなんか文句を言ってるが、知ったこっちゃない。

わたしは寝るのだ。
邪魔したら殺す。

んーーー…真の匂いかぁ。

そんな事を考えてる内に、わたしの眠りへと落ちていった。



(ぶふっ…この状況で寝るとか、まじ千夏さんパネェ!)
(そいつは、目覚ますまで寝かしとけ)
(えぇ、俺の肩が死ぬんだけどー)
(1回くらい死んどけ)
(花宮が酷いんだけど)
(つーか、こいつ顔だけはまじで良いんだな)
(なっ、…青峰っち!!)
(事実だから反論しようがないな)
(えぇ? 千夏さん可愛いじゃないッスか)
(は? 高尾って物好き?)
(ぶっ…ちょ、原さんなんか怖いッス)
(千夏はあげないよ。俺の玩具だから的な)
(ま、それは否定しない)

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