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そして体育館に着いたんだけど、マジで吐きそう。なんでって、もちろん体育館にいるメンバーだよ、クソが。
「あ、やっぱり原達もいたんだ。全然来ないからいないのかと思ってた」
「んー? 全然っつーか、俺等は目覚ましたの30分くらい前とかなんだけど」
「そうなのか。俺や瀬戸、花宮はもうかれこれ2時間近くはここにいると思うぞ」
「…てか、腕が痛い。なんかない?」
「! 千夏、怪我をしているのか? 待ってろ、花宮に話してくる」
わたしが大嫌いな誠凜がいる上に、更にキセキがいる学校の奴等が目に入り自然と眉間に皺が寄っていく。
それにマジで腕が痛い。
体育館の中が明るくてやっと自分の腕をまともに見たけど、普通にグロいんだけど。
そりゃあ痛い訳だ。
傷は深いし、まだ血は止まってないし…なによりなんか小さなガラスの破片みたいなの突き刺さってるからね。
真っ赤に染まってんのにガラスの破片がキラキラしててウケる。
「…っ、」
「ちょ、千夏っ…」
「ごめん、ちょっと血流しすぎたっ…かも…」
「は? 血止まってなかったの!? バカじゃん!!」
「おい、退けろ」
「っ、真…」
「なに勝手に死に掛けてんだテメェは。さっさと腕出せ」
もはや、痛いとかより頭がボーッとする。これは、アレだ…本格的に貧血だ。
痛みの余り強く掴んでいた腕を離すと、真が破れた部分から豪快に袖を破いていく。
ちょ、真の手冷たいんだけど…なんか気持ち悪いんだけど。
なんて考えてたら、凄い勢いで水をぶっかけられて腕に大激痛。
「いたァァ!? いっ、痛い!! クッソ真! 痛いっ!!」
「うっせぇ黙ってろ。古橋、もっかい水」
「あぁ」
「っ、あぁぁ!!! いったい!! マジで痛い! しぬ、死ぬから!!」
「おい、健太郎押さえてろ」
「っ、…―――!!」
もはや、声が出ないレベルで痛い。え、拷問? 拷問なの、ねぇ? 痛過ぎて意識飛びそうなんだけど、どうしてくれんの。
何をされてるのかは、わかるけど…麻酔もなにもしてないこの状態で、さすがに容赦無さすぎじゃないですか?
おい、一哉笑ってんじゃねぇぞ。お前、マジで覚えてろよ…絶対に許さないからな。
弘なんて真っ青な顔して、全力で顔反らしてるし。なんなの? お前等、本当に容赦ないよね。わたしこれでも女の子だからね? もう少し優しくしてもバチ当たらないからね?
しかし、"これで終いだ"と呟く真の言葉を最後に余りの激痛にわたしはそのまま意識を手放した。
(あ、気失ったっぽい)
(むしろ、よく耐えたなこいつ)
(花宮が容赦無さすぎて笑う)
(テメェ等が怪我させたんだろうが)
(いやぁ、まぁ…ね?)
(一応、女の子なんだから守ってあげなよ)
(いや、千夏だから大丈夫かなって)
(あ? こんな状態で怪我放置してる時点でわかんだろ)
(まぁ、強がりだけど強くないからね千夏)
(普段の千夏ならすぐに破片取り除くだろうしね)
(見えなかっただけじゃね?)
(それでも水で洗い流すくらいすんだろ)
(あー…確かに)
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